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知られざるクロアチア1部のリーグレベルとは…バラジディン所属・浦田樹25歳が語る“日本との違い”「最初はめちゃくちゃ怒られました」 

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長束恭行

長束恭行Yasuyuki Nagatsuka

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photograph bySiniša Sović / NK Varaždin

posted2022/10/15 11:01

知られざるクロアチア1部のリーグレベルとは…バラジディン所属・浦田樹25歳が語る“日本との違い”「最初はめちゃくちゃ怒られました」<Number Web> photograph by Siniša Sović / NK Varaždin

CLにも出場しているクロアチア最強のクラブ、ディナモ・ザグレブ戦でプレーする浦田樹。東欧からのステップアップも視野に入れている

Jリーグを見ていて感じる「そこで行かないの?」

――実際、日本のサッカーとの違いはどう感じていますか?

 やっぱりクロアチアのほうが縦に速いですね。当たりも強いし、ファウルを犯すタイミングもけっこう要求されます。「ここだったらもう止めちゃえ」みたいなことは言われますよ。あとは守備面の1対1には強さが求められます。その土台があってこそ、って感じですね。それが自分にとって課題だった部分であり、これからも向き合っていく面だと思います。

――クロアチアに居てもJリーグは追っていますか?

 よく試合を観ていますよ。シンプルに技術が高い選手が多いと思います。でも「そこで行かないのか?」と感じることもありますね。あと、意外とバックパスが多くて「あんまり面白くないな」と感じることもたまにあります。でもパスワークとか、いい関係で崩していくJリーグならではの楽しさは間違いなくあると思うんですよ。僕もそれが好きだし。実際にクロアチアでそういうのがあるかというとやっぱり少ないです。日本と比べると戦術もそんなに細かくはないですし。

――クロアチアで褒められるプレーが日本とはかなり違うじゃないですか。クロアチアではあくまで戦う選手を評価しますよね。

 やっぱりサイドバックとして評価される部分はそこにあると思います。チームメイトやサポーターからの反応でその点は凄く感じますね。

――クロアチア人は勝負事に対する強いこだわりがありますが、実際に彼らとやってみてどうですか?

 サッカーバレーでも彼らは真剣にやります。最初の頃、かなり適当にやっていた僕はチームメイトにめちゃくちゃ怒られましたね。ボール回しとかもガチです。

――今のバラジディンは欧州カップの予選出場権を巡る戦いをしています。そういう話はチーム内で出ていますか?

「今、欧州カップ圏内じゃん」みたいな話はしますけど、あくまで冗談っぽく言いますね。チームの雰囲気はとても良いです。

――個人的に目指すクラブはどのあたりですか?

「欧州カップに出るクラブが現実的かな」というのはあります。

――異なるリーグへと?

「ステップアップしたい」というのは間違いなくあります。年齢も年齢なので「毎年毎年が勝負だな」とは思いますし、ケガを1回でもしちゃうと価値も下がります。「試合に出続けてナンボだ」という。原(大智)君も実際にアラベスに移籍しましたし、日本人としてここで活躍すれば、試合で結果を残していけば価値は上がると思います。

【次ページ】 海外生活で変わった価値観「無理に合わせるときつい」

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