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大学野球PRESSBACK NUMBER
甲子園中止→19歳で大学日本代表…明大のプリンス・宗山塁が“大学野球のスター”になるまで「『悲劇の世代』と思ってほしくない」
text by
元永知宏Tomohiro Motonaga
photograph byJIJI PRESS
posted2022/10/08 11:01
明大2年生ながら大学日本代表入りを果たした宗山塁(明治大)。「甲子園中止世代」のひとりとして、宗山が今思うこととは?
高校時代に70キロだった体重も、大学に入ってから78キロまでアップした。
「大学に入ってから変わったのは体つき。自分でも打球の強さを感じるようになっています。先輩が自主練習でどんなことをしているのかを見たり、一緒にやらせてもらったりしながら、『いいな』と思う部分を吸収しています。練習の質は高校時代より上がったと思います」
鳥谷敬を彷彿…期待がかかる「記録更新」
この春の活躍は目覚ましかった。24安打(3本塁打)を放ち、通算安打を44本とした。100年近い歴史を誇る東京六大学で通算100安打を記録した選手は33人しかいない。3シーズンでその半分近くに達した宗山には、明治大学の先輩である髙山俊(現阪神タイガース)の持つリーグ最多安打(131本)更新の期待がかかる。
「チャンスでどれだけ結果を残せるかが大事だと思っているので、勝負どころで力を発揮できるバッターになりたい。それは守備でも同じです。チャンス、ピンチの場面でどれだけ自分の力を出せるのか。チームには勝負強い選手が必要だと思います」
東京六大学出身の名ショートに、早稲田大学時代に通算115安打を放った鳥谷敬(阪神タイガース、千葉ロッテマリーンズ)がいる。プロ野球で通算2099安打、5度のゴールデン・グラブ賞を受賞した鳥谷のような選手になる可能性を宗山は秘めている。
さらに成長するために必要なものは何なのか?