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村上宗隆55号…「普通にやれば去年を上回る」「打率2割でいいなら60~70本」落合博満、王貞治、野村克也、松井秀喜の“ホームラン論” 

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posted2022/09/14 11:01

村上宗隆55号…「普通にやれば去年を上回る」「打率2割でいいなら60~70本」落合博満、王貞治、野村克也、松井秀喜の“ホームラン論”<Number Web> photograph by Hideki Sugiyama

シーズン55本塁打に到達した村上宗隆。落合博満や王貞治、野村克也や松井秀喜はどんな「ホームラン論」を語っていた?

 特に30代後半になって野村と出会い、39歳で自身二度目となるホームラン王に輝いた山崎武司も、野村を敬愛する1人だ。「オヤジ」と愛を込めて呼ぶ山崎は、冒頭に挙げた野村の言葉を胸にバッターボックスに向かっていたという。

若き日の落合は「打率2割ぐらいでいいなら…」

<名言3>
打率が2割ぐらいでいいなら、ホームランは60~70本はいける。
(落合博満/Number66号 1982年12月20日発売)

◇解説◇
〈1985年:打率.367 52本塁打146打点〉
28歳で史上最年少となる三冠王を獲った時の、落合の発言だ。82年は「打率.325、32本塁打99打点」という成績で、“史上最低の三冠王”との声も当時はあったのだが……そんな雑音を黙らせる大活躍を見せたのが1985年、二度目の三冠王だった。

 本塁打に加えて3割6分台のハイアベレージ、さらには「得点圏打率.492」という恐るべき勝負師ぶりを見せたシーズンとなった。

 ただし落合は「野球選手というのは、すごく両極端な性格の持ち主なもんですよ。気が強い面があるかと思うと、まるっきし気の弱い面がある。ぼくもそういうところがあるね。毎年、開幕試合の前になると、今年はヒットを打てるんだろうか、と本気で思ったね」とも語っており、それだけ神経を張り詰めた中でバットを握っていたことが分かる。

 唯一の「三度の三冠王」となり、史上最強の日本人右打者として語り継がれる落合。もし“ホームランに全振り”した場合のバッティングをしていたら……と想像させるロマンがあふれている。

王が“ホームランの記憶が残らない”と語ったワケ

<名言4>
ホームランも皆さんの気持ちの中に残るだけで、本人の中には残らないんです。
(王貞治/Number832号 2013年7月11日発売)

◇解説◇
〈1964年:打率.320 55本塁打119打点〉
 868本塁打の世界記録を持つ王は、自分を「集中力が持続しないタイプ」だという。だが、野球には全身全霊で打ち込んだ。「やっぱり、ホームランの感触が最高だからですよ」と、その理由を明かした。

 ただし自らが放った一撃の記憶については、このようにも話している。

【次ページ】 村上がシーズン前に口にしていた“予告”

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