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村上宗隆55号…「普通にやれば去年を上回る」「打率2割でいいなら60~70本」落合博満、王貞治、野村克也、松井秀喜の“ホームラン論”

posted2022/09/14 11:01

 
村上宗隆55号…「普通にやれば去年を上回る」「打率2割でいいなら60~70本」落合博満、王貞治、野村克也、松井秀喜の“ホームラン論”<Number Web> photograph by Hideki Sugiyama

シーズン55本塁打に到達した村上宗隆。落合博満や王貞治、野村克也や松井秀喜はどんな「ホームラン論」を語っていた?

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NumberWeb編集部

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Hideki Sugiyama

雑誌「Sports Graphic Number」と「NumberWeb」に掲載された記事のなかから、トップアスリートや指導者たちの「名言」や写真を紹介します。今回は55本塁打を放った村上宗隆やプロ野球史に残るホームランバッターにまつわる5つの言葉です。

<名言1>
遠くに飛ばすということは誰にもできることではない。
(松井秀喜/Number637号 2005年9月22日発売)

◇解説◇
〈2002年:打率.334 50本塁打107打点〉
 1995年シーズンから巨人の4番打者となった松井は、4番打者に必要なものは「まず信頼感でしょう」と語る。

「チームメイト、見ているファンの人も含めた意味での信頼感。なにがそれを生み出すのかといえば、いい場面でいかに確率よく打てるか、ということになるんですが、こいつなら何とかしてくれるんじゃないか、というところまでいかないと信頼感は生まれない」

 2002年、松井はシーズンを通じてホームランを量産し、50本塁打に到達。チームを日本一に導き、そのオフにメジャーの舞台へと旅立っていった。

 冒頭の発言はヤンキース在籍の2005年のもの。移籍後1年目はアメリカの“動く球”に苦しんだものの「やはり与えられた才能だと思うから、本塁打にはこだわり続けたい」とも語っていた。メジャーでシーズン30本塁打以上を放った日本人は2022年の今も、松井と大谷翔平の2人だけという事実もまた、松井の価値を証明している。

スラッガーであり名指導者でもあるノムさんの金言

<名言2>
内野ゴロも外野フライも三振も同じアウト。怖がらずにバットを振ってこい。
(野村克也/NumberWeb 2021年9月10日配信)
https://number.bunshun.jp/articles/-/849716

◇解説◇
〈1963年:打率.291 52本塁打135打点〉
 一介のテスト生から稀代の名捕手、そして名監督へとのぼりつめた野村だが、「私は何をやっても不器用で、プロに入ってからは特にそう感じていた」と述懐する。「不器用者は、練習は当然としてそれ以外の方法を考えなければならないのです」と、単に努力するだけではなく「頭脳」を使うことの大切さを説いた。

 それは捕手としてのリード面だけでなく、バッティングでの配球を読む部分も含めてだったのは、通算657本塁打という圧倒的な成績が物語る。

 なお指導者になった後の野村も、数々のスラッガーを育て上げてきた。

【次ページ】 若き日の落合は「打率2割ぐらいでいいなら…」

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