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村上宗隆55号…「普通にやれば去年を上回る」「打率2割でいいなら60~70本」落合博満、王貞治、野村克也、松井秀喜の“ホームラン論” 

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posted2022/09/14 11:01

村上宗隆55号…「普通にやれば去年を上回る」「打率2割でいいなら60~70本」落合博満、王貞治、野村克也、松井秀喜の“ホームラン論”<Number Web> photograph by Hideki Sugiyama

シーズン55本塁打に到達した村上宗隆。落合博満や王貞治、野村克也や松井秀喜はどんな「ホームラン論」を語っていた?

「でも、今はもうその感触を忘れてしまっているんです」

「いい当たりをした時っていうのは、あんまり手応えがありませんからね。悪い当たりの時は痛かったり、マメができたりするのに」

「自分でどう打ったかというのも40年も経てば忘れちゃうものなんです」

 王がこのように語ったのも、誰よりも多くのアーチをかけてきた証拠だろう。打った本人には残らずとも、ホームランはファンの記憶に刻まれている。

村上がシーズン前に口にしていた“予告”

<名言5>
普通にやっていれば上回る数字を残せると思うので――去年の成績をひとつの目標に頑張ります。
(村上宗隆/Number1047号 2022年3月17日発売)

◇解説◇
〈2022年:打率.337 55本塁打132打点〉※9月13日時点
 ここまでで取り上げた大打者と肩を並べるスラッガーに、村上はなった。

 9月13日の巨人戦、村上は4回の第2打席で菅野智之からライトスタンドに54号ソロ本塁打を突き刺すと、9回の第5打席では大勢のアウトローのストレートを一閃。逆方向なのにまるで右打者のような高弾道でスタンドイン。シーズン12回目の“マルチ本塁打”で王が64年に記録したシーズン55本塁打に並んだ。

「ムネは入ってきた時から、これはモノが違うと思いました」

 高津監督にこう言わしめる村上。今季は史上最年少での通算150本塁打、史上初の5打席連続本塁打など球史を塗り替える記録を樹立し続けている。シーズン前のインタビューで「僕は発展途上というか、若い選手なので、これからもっと体も変わっていくでしょうしもっともっと野球のことを勉強したいんですよ」と語っていたが、日々成長し続けようとする22歳の姿勢に、感銘を受けない人はいないだろう。

 残り15試合でバレンティンの60本塁打まで「あと5」。令和初の三冠王、そしてヤクルトのセ・リーグ連覇に向けて、背番号55のスイングは一度たりとも見逃せない。

記事内で紹介できなかった写真が多数ございます。こちらよりぜひご覧ください。

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