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“韓国で飲酒運転逮捕→出直しの24歳”ついに覚醒か? 強豪加入の守田英正はポジション争い中〈ポルトガル日本人勢の序盤戦序列〉
text by
沢田啓明Hiroaki Sawada
photograph byMB Media/AFLO
posted2022/08/28 11:00
紆余曲折を経てポルトガルでプレーする邦本宜裕。その潜在能力はヨーロッパで花開くか
8月7日のブラガとの開幕戦では、ヌネスと守田が先発。守田は中盤で攻守に奮闘し、後半15分までプレーした(試合は3-3の引き分け)。13日の第2節リオ・アベ戦ではヌネスとウガルテが先発。守田は後半20分からウガルテに代わってピッチに立ったが、守備面でミスが目立ち、レギュラー争いに暗雲が立ち込めたかと思われた。
現時点の守田に対する現地メディアの評価は?
だがその後、ヌネスが移籍金4500万ユーロ(約61億円)のオファーを受けてウォルバーハンプトン(イングランド)へ電撃移籍。20日に行なわれたポルトとのダービーマッチ(アウェー)では、守田とウガルテが先発した。昨季のリーグ1位と2位の対戦である(優勝したのはポルト)。
前半11分、守田はゴール前でこぼれ球を拾い、ドリブルで1人かわすと左足で強烈なシュート。これは、惜しくもニアサイドのポストに嫌われた。その後は、中盤の攻防でポルトが優位に立つと前半42分にポルトが先制し、後半25分、1点ビハインドの状況で守田は攻撃的MFと交代した。一方、ウガルテは後半アディショナルタイムまでプレーした(試合は0-3で完敗)。現時点で、「守備力はウガルテが守田を上回り、守田の攻撃力は退団したヌネスに及ばない」というのが地元メディアの評価だ。
スポルティングは第3節を終えて1勝1分1敗で、18チーム中12位。地元紙は「退団したヌネスの穴を埋めるべく、緊急補強を目論んでいる」と報じている。今季、守田がボランチのポジションをつかむには攻守両面でさらなる成長が必要となる。
流通経済大から川崎Fでの3年を経て25歳でポルトガルへ渡り、日本の大卒選手としてはほぼ理想的なキャリアを積んできた。その守田ですら、欧州強豪クラブでレギュラーを張るのは容易ではない。
守田がスポルティングで常時出場できるかどうか、そしてさらなるステップアップを果たせるかどうかは、今後の日本代表にとっても重要だ。奮闘を期待したい。
今季レギュラー定着しつつあるのは藤本、邦本、田川
リーグ戦で第3節まで先発出場を続けているのが、MF藤本寛也(23、ジル・ビセンテ)、MF邦本宜裕(24、カーザ・ピア)、FW田川亨介(23、サンタ・クララ)の3人だ。
藤本は、左足から精度の高いパスを繰り出し、自らも鋭い動き出しでスペースへ飛び出してゴールを決める攻撃的MFだ。