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大谷翔平はなぜエンゼルスを選んだのか? 米番記者が明かす獲得レース舞台裏…衝撃のヤンキース選考外「明日2時間、大谷と会える」
text by
ジェフ・フレッチャーJeff Fletcher
photograph byGetty Images
posted2022/08/26 11:01
7つの候補球団からエンゼルスを選んだ大谷翔平。当時のGMの証言をもとに、ジェフ・フレッチャー記者が舞台裏を明かした
バレロは、大谷が面談の前からナショナル・リーグを選択肢から外していたという見方については強く否定した。
ドジャースのベースボールオペレーションでトップを務めるアンドリュー・フリードマンは、不利な状況であることをよく理解していた。
「われわれはまず、チームの前にナショナル・リーグを売り込まなければならなかった」
そうフリードマンは語った。
「上り坂を駆け上がる苦しい戦いだったけど、努力しただけの甲斐はあったと思うよ」
エンゼルスにそういう難題はなかった。エップラーは事前に、いくつか有利な点があることを自覚していた。アメリカン・リーグで、大勢の日本人が住んでいる地域で、世界最高の選手とともにプレーできる環境があるということだ。
エンゼルスは、26歳のスーパースターであるマイク・トラウトを大谷との交渉に同席させようとした。しかし、トラウトは地元のニュージャージー州に帰省中で、その週末に結婚式を控えていた。代わりに、トラウトとフェイスタイムでつなぎ、数分間にわたりエンゼルスでプレーすることがいかに素晴らしいことなのかを語ってもらった。それ以外は、エップラーが大部分を話し、90分間の大半を費やした。
オーナーのアルテ・モレノが第一声を発し、その後、マイク・ソーシア監督がいくつか自虐的な冗談を言い、エップラーによると大谷は笑っていたという。エップラーと一団は前向きな好感触を得て、会合を辞去した。
(つづく)
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