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高校生・大谷翔平の二刀流伝説…大阪桐蔭・藤浪晋太郎から特大本塁打、最後の夏は「160km出すよりも日本一になって岩手の方々に」
posted2022/08/22 17:00
text by
NumberWeb編集部Sports Graphic Number Web
photograph by
Hideki Sugiyama/JIJI PRESS/Nanae Suzuki
<名言1>
記念撮影で藤浪君と並んだ時に、自分より高いなって。
(大谷翔平/Number814号 2012年10月11日発売)
◇解説◇
大谷翔平は高校3年生の最後の夏、岩手大会でアマ球界史上初となる160kmをマークしながらも甲子園の大舞台にたどり着けなかった。しかしその一方で、高校野球でも数々の伝説を作っている。
2011年、夏の甲子園1回戦で帝京相手に敗戦したものの、4回途中からマウンドに上がった大谷は2年生投手としての甲子園史上最速タイとなる150kmをマークした。そして翌2012年のセンバツ開幕初日、第3試合で大谷擁する花巻東は大阪桐蔭と対戦した。優勝候補・大阪桐蔭のエースとしてマウンドに立った藤浪に対して、牙をむいたのは打者・大谷だった。
2回、藤浪の甘く入ったスライダーを強振すると、先制ホームランを叩き込んだのだ。非凡さを見せた大谷だが、彼らしさを放ったのはホームランやその試合内容ではなく、藤浪との記念撮影についてのこと。
「190cm(当時の身長)になってからは、自分より大きい人はいないと思っていたのですが」
楽しそうに振り返る姿は、今も昔も変わらない大谷の“愛嬌”なのかもしれない。
大阪桐蔭・藤浪が驚いた“マウンドの足跡”
<名言2>
大谷君が踏み出した足の後が残っていて、その位置が僕とほとんど一緒だった。
(藤浪晋太郎/Number814号 2012年10月11日発売)
◇解説◇
花巻東に現れた投打両面のタレント大谷翔平、名門校としての地位を確立しつつあった大阪桐蔭のエース藤浪晋太郎。当時はそれぞれ“みちのくのダルビッシュ”、“なにわのダルビッシュ”と評された2人の対決は――投手・大谷は5回まで無失点に抑えたものの、最終的に11三振を奪いながらも11四死球9失点と崩れた。
しかし2失点で完投勝利した藤浪は、「投手・大谷」についても驚きがあったという。