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イタリアに“5発”快勝のドイツ代表「話題はスペインとの決闘だけ」現在地を語った番記者は、森保ジャパンをどう見ている?
text by
パトリック・シュトラッサーPatrick Strasser
photograph byGetty Images
posted2022/06/18 17:00
サネ(左)やイタリア戦で2得点したベルナーらアタッカー陣の競争も活発化するドイツ代表。11月23日、カタールW杯グループリーグ初戦で日本と対戦する
今回の代表戦シリーズでこの他の勝者はサイドバックだろう。ライプツィヒのルーカス・クロースターマン(右SB)と、もっと攻撃的なホッフェンハイムのダビド・ラウム(左SB)。反対にパリSGのティロ・ケーラーとライプツィヒのベンヤミン・ヘンリクスにとっては、これからレギュラーの座を奪うことは難しくなった。
攻撃陣では、ボルシアMGのMFヨナス・ホフマンが2得点を決めてプラスポイントを集めた。バイエルンのティーンエイジャー、19歳のFWジャマル・ムシアラも、その賢いパスと蛇のように描く動線で、チームに欠かせない存在だ。FWレロイ・サネ、FWセルジュ・ニャブリ、今回怪我で欠場したMFマルコ・ロイスの座は必ずしも確かではない。チェルシー勢のベルナーとカイ・ハバーツはセンターフォワードの役割で想定されているが、時にあからさまなフィニッシュの弱さを露呈してしまった――ベルナーがイタリア戦で2得点するまでは――フリックは忠実にベルナーを起用してきた。
6月14日の夜は、ドイツ代表のファンたちがようやくW杯カタール大会を楽しみにできるような試合ができた。今回は2018年のロシア大会よりもはるかに良い成績を期待できるのではないかと。ロシアでのグループリーグ敗退は恥ずかしかった。今回は少なくとも準決勝進出は果たすべきで、夢見るのは決勝進出である。
日本をリスペクトするも勝利を誓うノイアー
そしてこの夜、ドイツ代表のグループリーグ3試合目の相手が決まった。大陸間プレーオフでコスタリカが1-0でニュージーランドを下したのだ。11月23日の初戦は日本との対戦。その4日後には苦手どころか恐れているスペインを相手に、おそらくグループ首位をかけて戦うことになる――少なくともエキスパートたちはそう考えている。
コスタリカはかなりのアウトサイダーだが、果たして日本はどうだろう?
ドイツ代表の選手たちの大部分は、日本代表をリスペクトしている。それはもちろん、ブンデスリーガの多くのクラブで日本人選手がプレーしていて、彼らのクオリティーをよく知っているからだ。例えばシュツットガルトのキャプテン遠藤航、フランクフルトの鎌田大地などである。
「日本は韓国と共に毎回W杯に出場していると思う。真剣に受け止めなければいけないチームだ」とノイアーは警告し、主張する。続けて「僕たちにとっては最初から始まる。このグループでカウントされるのは勝利だけだ」と身を引き締めた。