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ハイレベルな“強度と密度”でクロップとリバプールは再び「4冠チャレンジ」 来季CL決勝の地“約束のイスタンブール”へ「ホテルを予約しておいてくれ!」 

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粕谷秀樹

粕谷秀樹Hideki Kasuya

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posted2022/06/04 17:03

ハイレベルな“強度と密度”でクロップとリバプールは再び「4冠チャレンジ」 来季CL決勝の地“約束のイスタンブール”へ「ホテルを予約しておいてくれ!」<Number Web> photograph by Getty Images

最後まで四冠の可能性を残したリバプール。リーグとCLのタイトルは逃したが、クロップは下を向くことなくすでに来季を見据えている

ゲーゲンプレスに適応できない選手を放出

 就任1年目の2015-16シーズンは8位。クロップは出だしで躓いた。

「それ見たことか!」

 周囲の反応は、さらに冷ややかになった。

 2016年冬の移籍市場を静観したクロップは、夏の市場で積極的に動いた。旗印に掲げるゲーゲンプレスに適応できなかったFWクリスティアン・ベンテケ、MFジョー・アレン、MFジョードン・アイブ、DFマルティン・シュクルテルなどを放出。代わって、ジョエル・マティプ、ジョルジニオ・ワイナルドゥム、サディオ・マネを獲得している。

 ワイナルドゥムは2020-21シーズン限りでパリ・サンジェルマンに去ったものの、彼らがクロップの期待に応えたことはいうまでもない。2016-17シーズンのリバプールは4位。CL出場権を獲得した。

 続く2017-18シーズンは、夏にモハメド・サラーとアンドリュー・ロバートソンを補強し、冬にはチェルシーやユナイテッドとの争奪戦を制して、ビルヒル・ファンダイクまで手に入れている。

加入当時のロバートソンはほぼ無名

 2年半で6人の即戦力を迎え、今日の基盤を固めたのだから、クロップの補強プランは見事というしかない。しかも、およそ113億円を要したファンダイクを除くと、安価かつ、知名度も低かった。サラーやマネがやって来たとき、サポーターとメディアの反応は薄く、ロバートソンは無名に等しかった。

 しかし、いまやマネとロバートソンは押しも押されもしない主力中の主力で、サラーは年間20~30ゴールが約束できる世界でも稀有なストライカーだ。

 2017ー18シーズン以降のプレミアリーグは4位、2位、優勝、負傷したファンダイクとマティプが長期戦線離脱を余儀なくされた昨シーズンも3位。今シーズンは2位で、CLは直近5シーズンでファイナリストが3回。近年のヨーロッパフットボールにおいて、最も成功したクラブのひとつであることに異論の余地はない。

【次ページ】 多くの人を魅了するクロップの人間性

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