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「765億円軍団のW杯優勝候補」強くて豪華すぎブラジルの弱点は? 日本代表の長所をぶつけるとしたら…《過去2分10敗》
text by
沢田啓明Hiroaki Sawada
photograph byPenta Press/AFLO
posted2022/06/06 11:05
韓国を5-1で一蹴したブラジル。日本代表が付け入るスキはあるのか
2018年W杯ではGSを首位で突破し、ラウンド16でメキシコに快勝したが、準々決勝でベルギーに1-2で敗れた。これが2度目のW杯で、大会後に退任することを明らかにしている。
はたして日本代表に勝ち目はあるのか
世界トップクラスのブラジル代表に対し、はたして日本代表に勝ち目はあるのか。
ブラジルから東アジアへやってくると、二十数時間の長旅の疲れ、そして12時間の時差に苦しむ。昼夜が完全に逆転するのだ。
ブラジル代表の一行は5月26日にソウルへ到着し(28日の欧州チャンピオンズリーグ決勝に出場した選手は31日着)、6月2日、韓国代表と対戦。この日程では実力の6、7割程度しか発揮できないかと思われたが、5-1の圧勝を飾った。
6日の日本戦ではかなりコンディションが良くなっているはず(試合を前にした練習では小競り合いが起きたと報じられた)だが、それでもせいぜい8割前後の状態ではないか。
日本としては、守備ではアタッカーを含む全員が激しいプレスをかけ続けてブラジル選手のミスを誘発したい(彼らも人間なので、ミスはする)。
そして、相手ボールを取り切ったら、ブラジルの数少ない弱点である両SBが攻撃参加した後の背後のスペースを突きたい。
日本のストロングポイントは右サイドの伊東純也(ヘンク)、左サイドの三笘薫(サンジロワーズ)のスピードに乗った爆発的なドリブルで、ちょうどブラジルの短所と日本の長所が噛み合う。
警戒は必要だが、過度に恐れてはならない。気持ちで決して負けることなく、ブラジル選手が嫌がるプレー、即ち激しい当たりと執拗なマークで攻撃を封じ、少ないチャンスをものにしたい(その逆に、気後れして後手に回ったら、ホームといえども大量失点を喫しかねない)。
90分間、強い気持ちで戦い続け、ブラジルの長所を消し、欠点を突き、自分たちの強みを最大限に発揮する――。これができれば、13戦目にして初勝利をあげる可能性が出てくる。
もし日本がブラジルを倒したら、そのニュースは瞬時に世界を駆けめぐるはずだ。
<#1からつづく>
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