「小学生の頃から見ていましたし、アナウンサーを目指すようになってからも憧れの加藤綾子さんがメーンでやっていましたので、ずっと見ていました。就職の志望動機に『めざましテレビを担当したい』と書いたり、面接の時には好きなコーナーのことを話したのを覚えています」

　念願かなって、2014年、永島さんはアナウンサーとしてフジテレビに入社。フジの看板アナの象徴でもある「ユミパン」という愛称で親しまれ、目標だった『めざましテレビ』も担当した。だが、当時は不安と緊張で押しつぶされそうな日々を送っていたという。

「自分は何者なのか？」悩み続けた入社3年間

「入社して半年後に念願だった『めざましテレビ』で情報キャスターをやらせてもらい、バラエティでも『とんねるずのみなさんのおかげです』で進行役をさせてもらったり、本当に色んなことを経験させてもらっていたのですが……。自分のキャラクターって何だろうって悩み過ぎて、自分が何者か分からなくなっていました」

2014年入社当時の永島アナ（自身初の冠番組『ユミパン』の初回収録時）　©Sankei Shimbun

　入社1、2年目は社業を学び、仕事を覚える時期でもある。だが、アナウンサーとして番組に関わり、カメラの前に立てば、1年目も10年目も関係ない。だが、何も経験がないので与えられた役割を果たすことでいっぱいいっぱいだった。チアリーディングや親善大使の経験で人前に立ち、話をする度胸はついたと思ったが、実際にテレビカメラの前に立つと自分ではない自分を感じた。

「3年目まではとにかく脚が震えて、声も震えて、息も上手くできない日があったりして……。自分の声が震えているのに気づくと、さらに緊張してしまって……。それには場数を踏んで慣れるしかないんですけど。

　今思えば真面目にやらなきゃ、間違えないようにしなきゃっていうことに必死になり過ぎていたのかなと思います。もっと、自分を解放して伸び伸びとやってもよかった」

めざまし7代目メーンに「最初の1週間は記憶がない」

　必死に駆け抜けた2年間。だが、真面目に取り組んできた永島さんは、大きなチャンスを掴むことになる。夢だった『めざましテレビ』で、7代目メーンキャスター就任の打診を受けたのである。

「ある時に番組のプロデューサーから呼ばれて、『もうすぐ加藤（綾子）さんが卒業するから、次は永島にやってもらおうと思っている』と言われました。聞いた瞬間は固まってしまって、言葉が出ないというのはこのことなんだって思いましたね（笑）。もちろん嬉しかったのですが、正直、こんなに早く夢が実現する日が来てしまった、どうしようって焦ってしまいました」

　入社してこれまで『めざましテレビ』で共演しながら、先輩の凄さを実感してきた。憧れの先輩でもあった前任の加藤綾子さんと同じようにメーンキャスターとして番組を進行できるのか。番組への思い入れが強くなっているタイミングで、それは重圧にも感じられた。

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