酒の肴に野球の記録BACK NUMBER
佐々木朗希の次は「大野雄大9回2/3完全投球」、100球未満完封「マダックス」も2回… 今季が“超・投高打低”な要因とは
text by
広尾晃Kou Hiroo
photograph byNanae Suzuki/Hideki Sugiyama
posted2022/05/10 11:05
9回2/3完全投球の大野雄大と、28年ぶり完全試合の佐々木朗希。今年のプロ野球は投高打低の傾向にある
若手にはチャンスだが、それは佐々木朗希らにも……
それは若手、控え選手にチャンスを与えることにはなった。ただし経験値の低い選手が試合に出場することで打線が弱体化し投手有利に大きく振れたという面はあっただろう。
この状況はしばらく続くと思われる。であれば、佐々木朗希をはじめとする優秀な投手が、ビッグゲームを再び演じる可能性は高いのではないだろうか。
<NPB第6週の成績 2022年5月2日~5月8日>
〇セ・リーグ
ヤクルト6試5勝1敗0分 率.833
広島6試4勝2敗0分 率.667
DeNA6試3勝3敗0分 率.500
中日6試3勝3敗0分 率.500
阪神6試2勝4敗0分 率.333
巨人6試1勝5敗0分 率.167
ヤクルトが5勝1敗と好調で巨人から首位を奪還。故障者が続出している巨人は低迷し、阪神も浮上の兆しをなかなかつかめない。
・個人打撃成績10傑 ※RCは安打、本塁打、盗塁、三振、四死球など打撃の総合指標
マクブルーム(広)27打10安2本7点 率.370 RC5.81
上本崇司(広)20打10安2点 率.500 RC5.66
村上宗隆(ヤ)22打5安3本11点 率.227 RC5.60
坂倉将吾(広)22打10安6点 率.455 RC5.30
西川龍馬(広)26打8安2本6点 率.308 RC5.23
牧秀悟(De)22打6安3本10点 率.273 RC5.11
ウォーカー(巨)23打7安3本4点 率.304 RC4.69
鵜飼航丞(中)17打5安1本2点 率.294 RC4.28
小園海斗(広)21打7安1本5点 率.333 RC4.27
塩見泰隆(ヤ)24打7安1点3盗 率.292 RC3.94
広島勢は8日の試合で大量17得点を奪うなど好調。新外国人マクブルームは2本塁打、伏兵上本は打率5割。ヤクルト村上が最多タイの3本塁打(うち2本は満塁本塁打)、1位の11打点だった。DeNA牧も3本塁打。盗塁はヤクルト塩見の3盗塁がトップ。
・個人投手成績10傑 ※PRはリーグ防御率に基づく総合指標
大野雄大(中)1登1勝10回 責0率0.00 PR3.54
小川泰弘(ヤ)1登1勝9回 責0率0.00 PR3.19
アンダーソン(広)1登1勝7回 責0率0.00 PR2.48
青柳晃洋(神)1登1敗9.1回 責1率0.96PR2.31
森下暢仁(広)1登9回 責1率1.00PR2.19
大貫晋一(De)1登1勝6回 責0率0.00PR2.12
上茶谷大河(De)1登6回 責0率0.00PR2.12
遠藤淳志(広)1登1勝8回 責1率1.13PR1.83
石川雅規(ヤ)1登1勝5回 責0率0.00PR1.77
伊勢大夢(De)4登2H4回 責0率0.00PR1.42
前述した「ニシグチ」を記録した中日の大野がPRの数値でトップ。この試合で大野と投げ合った阪神の青柳は9.1回を投げ自責点1ながらサヨナラ負けを喫している。ヤクルトの小川も5月3日の阪神戦で完封勝利をマークした。
救援ではヤクルトのマクガフが2セーブ。DeNA伊勢大夢、田中健二朗、巨人デラロサ、ヤクルト今野龍太、田口麗斗、阪神の湯浅京己、中日の祖父江大輔、清水達也が2ホールドを挙げた。