プロ野球PRESSBACK NUMBER
メジャーは佐々木朗希20歳をどう見ている? 米記者に聞く“リアルな評価”「投手としては大谷よりも上」「球審との一件は少し奇妙」
posted2022/05/09 11:03
text by
阿部太郎Taro Abe
photograph by
Hideki Sugiyama
「ロウキ・ササキ」
4月10日。20歳の佐々木朗希が完全試合を達成した衝撃は、瞬く間に全米に広がった。
エンゼルスの大谷翔平も「(周囲の)みんなが知っていたりする。アメリカのニュースでも流れている。もっともっと頑張ってもらいたいし、自分も励みにしたい」とコメント。佐々木の偉業は、今や「メジャーの顔」になった男をも刺激した。
あるメジャー球団のGMは「現時点で世界のベスト5」
日本にも自身のルーツを持ち、日本野球に精通しているロサンゼルス・タイムスのディラン・ヘルナンデス記者のもとには、すぐに大リーグの球団関係者やスカウトから連絡が入ったという。
「彼が完全試合をした後、大リーグのアジア担当のスカウト何人かと話をした。あの試合の直後、スカウトはビデオでチェックして、自分のチームに詳細なレポートを提出したみたい。みんな言っているのは、『投手としての能力は大谷より上』だと。どうやったら彼に近づけるか、聞いてくる代理人もいた。チームの幹部も知っているし、彼のマネジメント会社や周囲の環境など、調べ尽くしていると思う」
さらにヘルナンデス記者は「名前は言えないけど……」と言って続けた。
「ある球団のGMは『今の時点で、世界のベスト5には入るんじゃないか』と言っていた。もちろん、真顔でね」
2019年、ヘルナンデス記者は日本への出張中にプライベートで、高校時代の佐々木が投げた夏の地方大会に足を運んだという。その時のプレーは今でも鮮明に思い出せる。
「バランスがすごかった。あれだけ足を上げるのに、投球フォームが毎回同じ。もう、才能だけでメジャーにいけるんじゃないかって。その時、そう思った」
あれから3年近くが経った。今回、プロでパーフェクトを達成した佐々木の映像を見てどう感じたのか。