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「猪木が見たらなんと言うだろうか」オカダ・カズチカの延髄斬りに沸いた福岡ドームで“新生BC”が大暴れ「新日本、面白くなってきたなと」
text by
原悦生Essei Hara
photograph byEssei Hara
posted2022/05/08 17:01
オカダ・カズチカは内藤哲也に延髄斬りを見舞い、レインメーカーでIWGPヘビー級王座V4を達成。しかし試合後、ジェイ・ホワイトの襲撃を受けてKOされた
「(ホワイトが福岡に)来ているんだったら試合をすればよかった。ボクはそう思いますし、試合をして結果を残して、チャレンジャーとして堂々と『オレがチャレンジするんだよ』というような形で来たらよかったんじゃないですか。あんなに内藤さんにボロボロにされた状態でブレードランナーして、『オレのほうが強い。オレの時代だ』って言われても誰も納得しないと思います」
オカダは翌日の記者会見でこう不満を口にしたが、ホワイトはすでに日本を離れていて、そこにはいなかった。
「たしかにマディソン・スクエア・ガーデンの時は凄かったですが、そのときがピークだったかもしれないですし。ボクも内藤さんに勝って、今の新日本プロレスでボクが一番だと思っていますし、最強だと思っているので。まあ、新たな人が出てくるっていうのはいいんじゃないかと思います」
「新日本プロレス、面白くなってきたなと」
ホワイトがいたら、似たような言葉をオカダに返したかもしれない。オカダとホワイトは大阪城の前哨戦として、ワシントンDCではタッグマッチで対戦する。また、オカダは福岡で一気に勢いづいたバレット・クラブにも触れた。
「正直、このコロナ禍になってから一番勢いのなかったユニットになるのかな。結局、バレット・クラブって外国人主体のユニットなので。そこにしっかりとメインの外国人選手がたくさん帰ってきているので、まあボクたちだけじゃなく、いろんな選手が戦って、止めて行こうというのがあると思います。それが今回の『DOMINION』の戦い。新日本プロレス、面白くなってきたな、という感じではあります」
アンダーソンも不気味な存在だ。まずはNEVERのベルトということだが、その先には必然的にIWGPがあるはずだ。
「アンダーソンとは何回も戦っていますからね。それこそ10年前、G1の決勝で戦ったりとか。そのあと、アメリカに行っての活躍も知っています。まあでも、凄くなって帰ってきたのか、ダメになって帰ってきたのか、それは6月の戦いでやっとわかることなので、それはそれで楽しみ。また戦うこともあると思いますし、ワクワクはするんじゃないですか」
いずれにせよIWGP世界戦をメインに、ワシントンDCから大阪城ホールへと、日米を股にかけて戦いのストーリーは続いていく。
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