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「上谷は完全にバカにしてる。許せない」安納サオリが“隠すのをやめた”上谷沙弥への嫉妬「最初は言えなかったです。でも、認めざるを得ない」

posted2025/12/28 17:05

 
「上谷は完全にバカにしてる。許せない」安納サオリが“隠すのをやめた”上谷沙弥への嫉妬「最初は言えなかったです。でも、認めざるを得ない」<Number Web> photograph by Norihiro Hashimoto

12月29日、安納サオリと上谷沙弥の一戦は、どのような結末を迎えるか?

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橋本宗洋

橋本宗洋Norihiro Hashimoto

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Norihiro Hashimoto

 2025年、安納サオリはプロレスデビュー10周年を迎えた。5月には同日デビューの盟友なつぽいと記念興行を開催している。

 しかし、それ以外については「ことごとくチャンスを逃したし、動くこともできなかった」と振り返る。記念イヤーは悔しさの残る年にもなってしまった。

 スターライト・キッドのワンダー王座に挑戦して敗れ、タッグ王座獲得も叶わず。夏のリーグ戦ではベスト4、決勝トーナメント進出を果たしたものの優勝はできなかった。

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「チャンスはあったのに掴めていない。ということは自分のせいなんです、全部。言い訳はできない」

「頂点」でたむと試合をしたのは、上谷だった

 果たせないままで終わってしまった約束もある。

「頂点で会おう」

 かつて中野たむと共演した舞台の台詞だ。それは2人のレスラーとしての約束になった。たむとはデビューした団体が一緒で、一時は道が分かれたもののスターダムで再会。安納はたむ率いるユニット「コズミック・エンジェルズ(コズエン)」に加入する。

 だが頂点で闘う前に、たむはリングを去った。4月の横浜アリーナ大会。上谷沙弥との敗者引退マッチで敗れたのだ。

 団体最大のビッグマッチ、そのメインイベントという「頂点」でたむと試合をしたのは自分ではなかった。しかもこの試合は完全決着を期してセコンドなしの措置が取られた。

「たむの最後の瞬間を間近で見守ることさえできなかったんです。“なんで私がバックステージで見ていなきゃいけないんだ”って」

 勝った上谷の存在は、とてつもなく大きなものになっていった。『千鳥の鬼レンチャン』の300m走サバイバルレースに2度出演、『ラヴィット!』のシーズンレギュラー抜擢などテレビで知名度を高める一方で試合のクオリティも上がっている。

安納が明かす、上谷への“ジェラシー”

 愛されるヒールと呼びたくなる“沙弥様”は、プロレスを知らなかった層も会場に呼び込んだ。団体最高峰のワールド王座を防衛し続ける上谷を、安納は「凄いなという気持ちが3割、悔しさが7割」で見ていたという。

【次ページ】 「今じゃないかな、と言い訳してる自分がいた」

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