オリンピックへの道BACK NUMBER
快挙尽くしのりくりゅう、木原龍一29歳と三浦璃来20歳「まだまだ上にいけます」…五輪から世界選手権まで駆け抜けた2カ月
text by
松原孝臣Takaomi Matsubara
photograph byAsami Enomoto
posted2022/03/26 11:04
フランスで開催された世界選手権で、日本のペア、木原龍一・三浦璃来組が史上初の銀メダルを獲得した
何よりも2人の存在を国内に、いや海外にも知らしめたのは、息の合った表現と、観客が思わずつられるほどの笑顔だ。それぞれに失意を噛みしめたときもあっただろう。それでも互いの存在を力に、持ち前の明るさで乗り越えてきた。その先にあったのが北京五輪であり、この世界選手権だった。
むろん、北京五輪で表彰台に上がったペアなどが出場しなかったなど、銀メダル獲得には外的な要因はある。でも開催中止になったもののグランプリファイナル進出を決め、北京五輪で7位入賞を果たすなど世界上位の一角を占める力をつけていたからこそ、メダリストが抜けたときに世界選手権で表彰台に上がることができた。
そして表彰台に上がった経験は、新しい世界を目指す力になる。
「まだまだ自分たちは上にいけます」
5月には新しいプログラムに取り掛かる予定だという。
「コーチから新しい技を学んで、観たこともない技も作っていきたいです」
木原は言う。
そして三浦はこう語った。
「まだまだ自分たちは上にいけます。来シーズンはさらに、さらに上を目指して頑張りたいです」
表彰台に上がった2人は、交互にメダルを掛け合った。そこには笑顔があった。
シーズンを疾走してきた2人は、悔しさと喜びと、双方の糧とともに、新たな物語を描いていく。
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