酒の肴に野球の記録BACK NUMBER
広島商vs広陵、プロ入り後の成績ベストナインは? 達川光男や金本知憲、野村祐輔に中村奨成…カープ色強め!? 100年超え宿敵の勝敗がスゴい
text by
広尾晃Kou Hiroo
photograph bySports Graphic Number/Kou Hiroo
posted2022/03/24 11:03
広島商出身の達川光男と広陵出身の野村祐輔。両校OBにはカープに縁ある選手も多い
野村・有原・吉川・福原・西村ら投手陣も充実
投手陣
先/佐伯和司1970(88勝100敗2S率3.62)
先/野村祐輔2007(77勝59敗0S0H 率3.54)※
先/有原航平2010(60勝50敗2S1H 率3.74)※
先/吉川光夫2007(55勝70敗3S3H 率3.96)
救/福原忍1994(83勝104敗29S118H 率3.49)
救/西村健太朗2003(38勝34敗81S77H 率3.12)
救/岩本信一1937(24勝25敗率4.80)
救/中田廉2008(15勝16敗0S51H 率4.43)※
広島商とは対照的に、広陵はプロ野球に優秀な投手を多数輩出している。
筆者はその中から昭和の広島の先発・佐伯和司をスタメン投手にしたが、21世紀に入ってからの野村祐輔、有原航平、吉川光夫の3人は佐伯とそん色ない。野村は最近こそやや低迷しているが最多勝1回、MLBレンジャーズに所属する有原も最多勝1回、左腕・吉川は日本ハム時代の2012年防御率1位、そしてMVPを獲得した。
救援陣も先発、セットアッパーとして阪神で長く活躍した福原忍、2003年春の優勝投手で、巨人のクローザーだった西村健太朗と実績ある投手がそろう。なおヤクルト、近鉄、ダイエーで75勝した西村龍次は、1年途中で転校しているので含めなかった。
プロ野球に輩出した選手数では広陵が広島商よりやや上という印象だが、1世紀以上もの長い期間、甲子園に出場し、プロに人材を輩出する有力校であり続ける古豪が1つの県に2校も出たこと自体が稀有なことではある。
2022年センバツに出場した両校のライバル関係は、今後も続くのだろう。<PL学園vs大阪桐蔭編、横浜vs東海大相模編に続く>