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欧州サッカーPRESSBACK NUMBER
FIFAとウイイレの二刀流も? eスポーツ内ではマイナーなサッカーゲームだけど…“3つの魅力”とは〈フォートナイトは人口3億5000万人〉
text by
木崎伸也Shinya Kizaki
photograph byPress Association/AFLO
posted2022/03/13 17:04
2019年のFIFA eNations Cupの様子
利重 CFG全体でeスポーツ人材の採用がこの1、2年一気に増えていて、今では25人くらいの組織になっていると思います。選手だけではなく、プロデューサー、マーケティング担当、コンテンツクリエーター、メンタルトレーナー、そして戦術を分析するアナリストなどで構成されていて、Twichというゲーム配信サービスで動画を流すためのスタッフもいたりします。
サッカー選手の稼動は制限がありますが、デジタル上のIP(知的財産)は大きな自由度がある。そこにeスポーツは非常にハマる。
ゆくゆくはこうなったと思うんですが、新型コロナの影響で大きく前倒しになった印象ですね。
デジタルコンテンツを散りばめることで新規ファンを獲得
中村 実はブルーユナイテッドも、新型コロナの時代になってから一気に伸びた部分がありました。サッカークラブが試合以外に自分たちのコンテンツがないか、必死に探した2年間だったと思います。
そこにNFT(非代替性トークン)やドキュメンタリー番組が出てきて、今後メタバースが加わってくる。そういう中の1つがeスポーツ。デジタルで届けられるコンテンツのニーズが高まっています。
――確かにAmazonプライムやNetflixで、サッカークラブのドキュメンタリーが増えていますね。
中村 うちの小学生の子供はマンチェスター・シティの試合を1度も見たことがなかったんですが、Amazonプライムのドキュメント『オール・オア・ナッシング』を全部見て、グアルディオラ監督や選手の人となりを知ったんですね。
僕がゲームでマンチェスター・シティを使っていると、選手の顔や性格を知っているので、今度はどういうプレーをするかに興味を持ちました。
そのうえでCLのチェルシー対マンチェスター・シティの決勝を見たら、自然とシティを応援している。いろいろなところにデジタルコンテンツを散らばらせておくと、若い世代にこうやってつながってファンになるのかというのを、我が家の中で体験しました。
他ゲームと比べた時のサッカーゲームの長所とは
――デジタルの接点を増やす大切さがわかるエピソードですね。