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現代サッカー最先端は“スローインも徹底的に戦術化” 毎日20分以上練習する名門リバプール…専門コーチが明かす「3つの分類」とは 

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木崎伸也

木崎伸也Shinya Kizaki

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photograph byGetty Images

posted2022/04/05 17:01

現代サッカー最先端は“スローインも徹底的に戦術化” 毎日20分以上練習する名門リバプール…専門コーチが明かす「3つの分類」とは<Number Web> photograph by Getty Images

トレント・アレクサンダー・アーノルドも、スローインをフォームから見直した

スローインはオフサイドにならないので……

 2つ目の「スピードスロー」は敵の陣形が整う前に投げるカウンタースローだ。

「スローインはオフサイドにならないので裏を狙うチャンス。ただし常に早くするのはダメ。いつ早くし、いつ待つか。臨機応変に判断を変えるのが大事だ」

 3つ目の「クレバースロー」は受け手が連動するコンビネーションプレー。たとえば1人が投げ手に近づき、もう1人が裏へ走り、3人目が遠くで斜めに走ってスペースで受けようとするといった連携だ。

「1試合で40~60回のスローインがあり、プレー時間は攻守合わせて15~20分になる。なのにほとんどのチームがその練習をしない。ユルゲンがすごいのは私の理論をすべて受け入れ、合宿でほぼ毎日20分以上の時間を与えたこと。彼は真のイノベーターだ」

スローインは足元でピタリと止められるように

 成果はすぐに出た。リバプールのプレミアにおける「圧力下でのスローイン成功率」は、'17-'18シーズンに45%にすぎなかったが、'18-'19シーズンに68%に上昇。CLで頂点に立ち、翌季プレミア王者になった。

 無名だったデンマーク人コーチにはオファーが殺到。これまでRBライプツィヒ、アヤックス、ヘントなどで指導してきた。

「基本的にスローインは足元でピタリと止められるように投げるべき。スネより上だとトラップが難しい。なのに選手たちの7m、14m以上のコントロールは本当に悪い。だからミニコーンにボールを命中させるメニューを取り入れている」

 現代サッカーでスローイン専門コーチは新たなトレンドになった。クロップは選手だけでなく、スタッフをも羽ばたかせている。<#1、#3に続く>

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