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全治6カ月の大ケガから復帰初戦で痛恨のパスミス…それでもマリノス畠中槙之輔26歳が「また同じシーンになったら同じところを狙う」と語る理由
text by
二宮寿朗Toshio Ninomiya
photograph byJ.LEAGUE
posted2022/02/26 17:00
全治6カ月のハムストリングの大ケガを克服し、今年の開幕戦に出場した横浜F・マリノスの畠中
「44番に戻したいって一度、本気で思いました」
「44番に戻したいって一度、本気で思いましたから。だけど成長するためにはこれを乗り越えていかなきゃいけない。4番を背負ってきた方々に、いつか肩を並べたいっていう思いがあります」
重圧も、大ケガも乗り越えて、ひと回りもふた回りもタフになったことは言うまでもあるまい。
開幕戦を終えた後、リハビリ生活を献身的に支えた妻からの一言がジンと胸に響いた。
「ケガなく終われて良かったよ」
どれほど心配を掛けてきたのか、どれほど自分の体のことを考えてくれているのか、あらためて理解できた気がした。そして開幕戦で新たな一歩を踏み出せたこと自体が大きかったのだと感じることができた。
「F・マリノスの絶対的な選手になってみせたい」
畠中は言う。
「半年間のブランクをしっかりと乗り越えて、前の自分よりも強くなりたい。俺がいるから守ることができているんだっていうくらいの存在に、F・マリノスの絶対的な選手になってみせたいと思います」
自分への約束であり、家族への約束であり、サポーター、チームへの約束。そして「最高のパートナー」と呼ぶ、チアゴへの約束でもある。
縦パスやビルドアップの持ち味だけでなく、カバリングを含めたチアゴへの信頼感を自分のものにしていく。
シンならやれる。
自信を植えつけてくれる最高のエールを胸に──。
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