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全治6カ月の大ケガから復帰初戦で痛恨のパスミス…それでもマリノス畠中槙之輔26歳が「また同じシーンになったら同じところを狙う」と語る理由
text by
二宮寿朗Toshio Ninomiya
photograph byJ.LEAGUE
posted2022/02/26 17:00
全治6カ月のハムストリングの大ケガを克服し、今年の開幕戦に出場した横浜F・マリノスの畠中
畠中の真骨頂は何よりも失敗も引きずらないこと
「悔いの残るプレーにはなりました。ただ、また同じシーンになったら同じところを狙ってパスを出すつもりです。次はしっかり通せるように練習するだけ。プレーにおいてあの選択をしないんじゃなくて、それを成功に持っていけるように練習したい」
半年ぶりの公式戦と考えれば、技術や感覚のズレは仕方のないところもある。試合をこなしながら修正していけばいい。
畠中の真骨頂は何よりも失敗も引きずらないこと。
同点にされてからの彼は「もう1点取るぞ」というメッセージを込めて、得意の縦パスをバンバン繰り返している。ここの頼もしさは、言うに及ばない。
「まだアディショナルタイムがありましたからね。失敗してネガティブになってしまったら後悔しか残らない。失敗したプレーはそこで終わっているわけですから、ポジティブにやろうと切り替えました」
背番号4を引き継いで2年目のシーズン
今度は違う選手がミスを犯すことがあるかもしれない。チームとして結果の出ない時期が来ることがあるかもしれない。
済んだことは済んだこととして区切りをつけて修正しながら前に進んでいけるかどうか。引きずらない、引きずらせない畠中の存在はとても大きい。
背番号4を引き継いで2年目のシーズンになる。
井原正巳、波戸康広、栗原勇蔵らがつけてきたF・マリノスのディフェンダーを象徴する番号を「いろんなものを背負いたいと思ってクラブにお願いして、つけさせてもらった」背景がある。
最初は想像以上に重かったという。