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横峯さくら(36歳)産後に悩まされた症状とは?「グリーンやフェアウェイの傾斜が読めなくなって……」目標は“家族で優勝カップ”
posted2022/01/13 11:02
text by
南しずかShizuka Minami
photograph by
Shizuka Minami
12月上旬に国内女子ツアーの最終予選会を21位で終えた横峯さくらは、来る2022年度のシーズン前半の出場権をつかみ取った。
昨年2月に長男を出産しながらも、約3カ月後には実戦に復帰。米女子ツアーを主戦場としてきた彼女が今シーズンから国内ツアー本格復帰を目指したのは、「永久シード」獲得が目的である。
後日、横峯が予選会での心境を振り返ってくれた。
「タイミング的に、めちゃくちゃラッキーでした。(症状の改善が)1日遅れていたら、最終予選会の結果が違ったかもしれません」
悩まされた「マミーブレイン」の症状
横峯が「遅れていたら」と語るのは、マミーブレインと呼ばれる症状のこと。出産前後の女性の脳に生じる変化により、注意散漫、忘れっぽい、言葉が出てこないなど、さまざまな症状が現れる。
「産後は、グリーンやフェアウェイの傾斜が全然読めなくなって……。すっごい下からとか、かなり遠くから見るなど色々試みたんですけど、地面はフラットにしか見えなかったです」
復帰した昨年5月末から国内ツアーに4試合出したのち、10月には米女子ツアーのショップライトLPGAクラシックに出場。しかし、そこでは9番ウッドで狙うはずが、なぜか5番ウッドで打ってしまうという、これまでしたことのないようなミスを犯したこともあった。
産後復帰してから出場した試合では、キャディを務める夫が「左足下がりだよ」など全ての傾斜を読み、「だったら普通に打つより、ちょっと飛ぶかもしれない」とイメージを膨らませて打つなど、その場しのぎでプレーし続けた。