渋野日向子（23）＆古江彩佳（21）の過酷な8日間…米ツアー予選会突破を見守った現地レポーターが驚く「対応力」と「集中力」

　12月第1週から第2週にかけて、米女子ゴルフツアーのQシリーズ（8日間144ホールの最終予選会）が米アラバマ州で行われ、日本から出場した古江彩佳は7位、渋野日向子は20位タイで終え、2022年米ツアーメンバーの資格と出場権を獲得した。

　普段の試合とは全く異なるプレッシャーがかかる8日間、両選手はどう戦い抜いたのか。WOWOWの中継レポーターとして同大会を現地で取材した元アマチュアランキング1位の片平光紀が大会の様子を教えてくれた。

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――レギュラーツアーに常連として出場できる順位の目安は20位。今大会、上位21選手のうち、古江選手と渋野選手を含めた9選手が初めての米ツアー出場権を獲得しました。

片平　毎年のようにQシリーズに出場する選手のレベルは上がっていて、今年もレベルは高かったです。ファーストステージから上がってきた無名の選手もいる熾烈な争いの中で、2人が出場権を獲得できたのは大きなことだと思います。

――古江選手は8日間通してオーバーパーなしの7位に入りました。

片平　ショットが完璧でしたね。パットが入っていれば、優勝に手が届いた内容でした。

――印象に残ったことはありますか？

片平　プレーもそうですが「対応力」がすごかったです。今大会の3コースはいずれも起伏が激しく、平らで打てるようなフェアウェイ、グリーンはなく、特に2打目とグリーン周りのショットにはかなりの精度が求められていました。芝はねちっこいバミューダ芝で、しかも剥がれていたり、砂が多かったりとコースコンディションが100％の状態ではなかった。難しい状況だったと思います。

　さらに古江選手が「（1週目の会場2コースの）練習ラウンドが1回ずつしかできなかった」と話したように、国内ツアーの試合を終えてからすぐの参加だったので、調整も難しかったはず。それでも試合が始まってみるとうまくコースマネジメントができていました。特に長いクラブ、6番ユーティリティやウッドなどの精度とコントロールの正確性には驚かされましたね。

――他の米ツアーの選手に比べても？

片平　どのツアーの選手ということは関係なく、すごく上手いです。左足さがりやつま先上がりのライなど、打ちにくい状況が多かったのですが、ほとんどフェアウェイやグリーンをとらえていました。ユーティリティでも、ウェッジで打ったような高さを出していましたし、本当に凄いなと。海外で初めてのコースや芝に直面すると、経験が少ない選手やスポット参戦した選手はその対応に苦戦するのが普通です。米ツアーで戦えそうだなと感じましたね。

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