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箱根駅伝PRESSBACK NUMBER
青学レギュラーは“あの大手外食チェーン”に就職…箱根駅伝で「活躍した4年生」はどこへ行くのか?
text by
佐藤俊Shun Sato
photograph byAFLO
posted2022/01/13 17:06
青山学院大学の総合優勝に終わった今年の箱根駅伝。各校の4年生ランナーたちの進路を追った
主将で6区区間賞を獲り、総合2位の狼煙を上げた牧瀬圭斗はトヨタ自動車九州、8区区間賞の津田将希は西鉄、10区アンカーを務め総合2位でフィニッシュを決めた近藤亮太は三菱重工、小島優作はYKK、吉岡智輝は九電工に入社予定だ。
牧瀬が入社するトヨタ自動車九州は、順大の大先輩で初代山の神の今井正人がおり、4年時に2区を走った2つ上の先輩の藤曲寛人もいる。ニューイヤー駅伝では右田綺羅(創価大卒)といった若い選手の頑張りもあり、関東や関西勢に一歩も引かないレースで8位入賞を果たした。6区山下りの名手・今西駿介(東洋大卒)もおり、自分の強みを活かした競技生活を送り、駅伝でも大きな貢献ができるだろう。
津田も地元・福岡に帰り、西鉄で競技生活を続けることになる。近藤も長崎愛が強いのだろう。長崎出身の選手は、その多くが地元に戻り、競技を続けている。尊敬する井上大仁(山梨学大卒)、さらに定方俊樹(東洋大卒)らマラソンに強い選手に加え、順大の先輩の的野遼大らトラックに強い選手もいる。駅伝も強く、今年のニューイヤー駅伝は総合4位。近藤の成長度によっては、来年は箱根の前日に駅伝を走っているかもしれない。
東洋大)主将の宮下は「コニカミノルタ」へ
箱根駅伝総合4位の東洋大は、主将の宮下隼人がコニカミノルタ、蝦夷森章太は地元愛知県のトーエネック、腰塚遥人はJFEスチールに入社予定だ。
コニカミノルタは、今年のニューイヤー駅伝は21位だったが、名取燎太(東海大卒)や星岳(帝京大卒)ら若手が中心になり、チームが転換期にある。宮下は昨年、故障続きで苦しい1年だったが、コニカミノルタでは山だけではない強みを見せていけるか。
中央大)今年の箱根未出走・森は「Honda」へ
10年ぶりのシード権を獲得した中央大。2区15位の手島駿は現役を引退、3区7位の三浦拓朗は大塚製薬、森凪也はHonda、アンカーを務めた井上大輝は大阪ガスへの入社を予定している。
注目は、森だろう。Hondaは今年のニューイヤー駅伝では初優勝を果たし、設楽悠太(東洋大卒)を始め、中山顕(中大卒)、土方英和(国学大卒)、伊藤達彦(東国大卒)、青木涼真(法大卒)ら錚々たるメンバーがおり、トラックもロードも強い。ただ、個々が独立し、自ら考えて走ることが求められるので最初はその環境に戸惑うかもしれない。それでも10000m28分22秒28を持つ高いポテンシャルで、さらに走力を磨いていけるはずだ。