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「起用が慎重すぎでは?」東洋大ルーキー石田洸介が箱根駅伝回避を決断した“深い理由”〈歴代エースは1年目から主要区間に〉

posted2022/01/13 17:05

 
「起用が慎重すぎでは?」東洋大ルーキー石田洸介が箱根駅伝回避を決断した“深い理由”〈歴代エースは1年目から主要区間に〉<Number Web> photograph by Nanae Suzuki

「1年生の三大駅伝オール区間賞獲得」が期待されていた東洋大ルーキーの石田洸介だったが、今年の箱根駅伝はまさかの出場回避となった

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和田悟志

和田悟志Satoshi Wada

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Nanae Suzuki

 これで17年連続のシード権。

 目標の総合3位にはわずかに届かなかったが、東洋大学は今回もまた箱根駅伝にはきっちり合わせてきた。その安定感たるや、毎度のことながら驚かされる。

「結果的に4位でしたけど、青学さん以外は取りこぼしがあったなかでの結果かなと、相対的には見ています。でも、勝負事なので、トップ3は2秒差で逃してしまいましたが、下馬評が低い中で4位という成績は、選手たちが“1秒をけずり出す”走りを目指してくれたからじゃないかと思います」

 東洋大学・酒井俊幸監督は、冷静に結果を振り返りつつも、選手たちを称えた。

石田らが出場回避「思い描いていた構想とは違いました」

 全日本大学駅伝は10位に終わり、14年ぶりにシード権を逃している。そこから箱根に向けて再度チームを作り直してきたが、箱根でも盤石の布陣を築けたわけではなかった。

「全日本の直後は、石田洸介(1年)と柏優吾(3年)を構想に入れていましたので、2人を起用できなかった点で、思い描いていた構想とは違いました」

 今季、主力に成長した柏、そして、スーパールーキーの呼び声が高い石田の2人を欠いた上での箱根4位という結果だった。

 今回の箱根駅伝では、区間賞こそなかったものの、要所要所で各大学の1年生の活躍が目立った。

 その粒揃いの世代を、中学時代からリードしてきたのが石田だった。

「箱根に石田を起用しない」と決断した理由

 東洋大入学後、前半戦は出遅れたが、駅伝シーズンに入り戦列に復帰。すると、出雲駅伝5区区間賞、全日本大学駅伝4区区間賞と、大学三大駅伝オール区間賞にリーチをかけた。石田の華々しい箱根デビューを心待ちにしていたファンも多かっただろうが、残念ながら、それは叶わなかった。

 石田自身、全日本の際に「箱根の20kmはまた別物だと思っています」と、区間賞を獲得してなお、気を引き締め直していたが、箱根デビューは持ち越しとなった。

【次ページ】 箱根本番1週間前に決断

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