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《前回箱根は無念の欠場→サッポロビールに就職》青学大前主将・神林勇太さんが語る社会人1年目の今「脂肪が少しお腹についてきました(笑)」 

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佐藤俊

佐藤俊Shun Sato

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photograph byWataru Sato

posted2021/12/31 17:03

《前回箱根は無念の欠場→サッポロビールに就職》青学大前主将・神林勇太さんが語る社会人1年目の今「脂肪が少しお腹についてきました(笑)」<Number Web> photograph by Wataru Sato

青学大の前キャプテンで、現在はサッポロビールに勤める神林勇太さん

 ――主将になってチームを引っ張る上で、それまでの意識から変化はありましたか。

「キャプテンになって、ひとつ自分の中で決めたのは、どんな練習も先頭に立って引っ張っていこうということでした。監督からは、『たまには後ろについてもいいぞ』と言われましたが、最後まで貫きました。あと、気持ちというか、箱根に対する思いが変わりましたね」

――箱根駅伝に対する思いですか。

「僕は、3年の時に箱根駅伝を走れて、そこで優勝に貢献することができました。それもあってか、走った直後は、就職活動に注力しようと思っていた自分もいました。目標は達成できた、そう思う瞬間がありました。でもキャプテンになって、新しい責任が生まれたんです。チームを優勝に導かなければならない、という思いが芽生え、『目標は達成できた』なんて瞬間的にでも思ってしまったことを反省しました。キャプテンになれたからこそ、みんなのためにという思いで本気で取り組めたと思っています」

「走れなくても後輩に何かを残せるんじゃないかと」

――自分は走らなくてもチームが勝てばいいという考えですか。

「走って結果を出すこともそうですが、走れなくても後輩に何かを残せるんじゃないかと思ったんです。それは過去のいろんなキャプテンの姿を見てきたことが大きいですね。吉永(竜聖/2017年度)さんは自分よりチームという姿勢でしたし、森田(歩希/2018年度)さんは結果で引っ張っていくタイプ、塁人(鈴木/2019年度)さんは両方できる人でした。僕は3人のいいところを吸収して、それぞれのやり方をすべてできるようになりたいと思ったんです。最後は走れなかったですが、チームの優勝をいちばんに考えられたのは、先代のキャプテンたちから多くを学ぶことができたからだと思っています」

――原監督は、「途中で止まっていいから走ってほしい」と言っていました。

「嬉しい言葉でしたけど、主将としてチームを箱根で勝たせるという思いでやってきたのに、怪我した自分が出たらそれに反するわけじゃないですか。原監督には、『折れても出るというのは間違っていると思います』と伝えました。自分のせいでそれまで監督が考えていた区間配置をバラバラにさせてしまったことを考えると『自分が走れていれば』って思いましたし、チームを勝たせてあげられなかったことへの悔いはあります。でも、自分に対する悔いはなかったですね」

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