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箱根駅伝PRESSBACK NUMBER
《前回箱根は無念の欠場→サッポロビールに就職》青学大前主将・神林勇太さんが語る社会人1年目の今「脂肪が少しお腹についてきました(笑)」
text by
佐藤俊Shun Sato
photograph byWataru Sato
posted2021/12/31 17:03
青学大の前キャプテンで、現在はサッポロビールに勤める神林勇太さん
「もう毎日、勉強ですね(苦笑)」
入社直後は、コロナ禍の影響で飲食店は時短営業とアルコール提供の制限で、直にお店や酒販店に営業することがほとんどできなかった。最近はようやく通常営業となり、担当する千葉市の繁華街も賑わいを取り戻しつつある。並行して、神林さんもかなり忙しくなったが、改めて社会の厳しさを肌身に感じることが多い。
――社会に出ると、学生時代とは異なる学びがたくさんあったと思います。
「もう毎日、勉強ですね(苦笑)。会社の仕事としては、社内のいろんな人と連携を取った上でひとつの仕事を進めていくことになりますが、その過程で自分の伝え方が悪かったり、理解が浅かったりすると問題が起こります。どうやったらうまく連携できて、ひとつの仕事にかける時間を短くしていけるか。最初は大変でした。また、学生スポーツは結果が出なくてもプロセスが大事という面がありますが、会社は結果が求められます。やり方を考えていかに効率よく売上をあげていくか。自分は、どうしても一つのことに対して真面目に、しかも時間を使ってしまうので、活動の幅が広げられず、売上も大きなものが得られていないので、本当に難しいです」
「また走りたい思いが湧いてきて」
1年目からなんでもできるスーパーサラリーマンなど、ほとんどいない。大学の部活と同じで焦ることなく、1年目、2年目と過ごしていく中でスキルとメンタルが磨かれて仕事人に成長していく。一つ驚いたのは、師走とあり、仕事後営業先の飲食店に顔を出してお酒を飲む機会も増えそうだが、神林さんの体型がほとんど変わらないことだ。
「今は筋肉が落ちて、脂肪が少しお腹についてきました(苦笑)。夜もなかなか走れていないのですが、(10月の)出雲駅伝を見たぐらいから走りたい思いが湧いてきて。来年からまた走ろうと思っています」
箱根駅伝で、母校が活躍すれば、走る気持ちも加速するだろう。シューズを履いても、すぐに戻れるだけの体型がある。来年には、最強の市民ランナーが誕生しそうだ。(つづく)