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フランス・フットボール通信BACK NUMBER
《メッシ、デブライネらが質問》U21最優秀選手、バルセロナのスター候補ペドリが全部答えた19歳の素顔「家ではきちんとできない…」
posted2021/12/30 17:03
text by
フランス・フットボール誌France Football
photograph by
L’Équipe
アントワーヌ・ブーロン記者によるペドリインタビューの後編である。それぞれが一問ずつ質問を発する独特のインタビューで、登場するのはレオ・メッシはじめジェラール・ピケやケビン・デブライネ、ラース・ベックリング(キックアウト・プラスチック運動の代表)など多士済々である。
EURO2020やバルセロナでの活躍もさることながら、東京五輪準決勝の日本戦でのペドリを覚えている読者も多いだろう。延長戦にもつれ込んだとはいえ、スペイン代表もペドリも、はっきりと格の違いを見せつけた試合だった。
ペドリは現在、バルセロナで兄とふたりで暮らしている。話題は彼のプレースタイルやサッカー観、さらには人生観などに移っていく。そこには19歳の若者の人間性が垣間見える。
2017年にはじまったフランス・フットボール通信だが、いちおう今回で最終回とさせていただく。長い間のご愛読、どうもありがとうございました。(全2回の2回目/#1から続く・肩書などは『フランス・フットボール』誌掲載当時のままです)
(田村修一)
ペドリのスタイルとはどんなものなのか?
質問者=ルベン・デルガド/少年期を過ごしたUDテグエステ時代のコーチのひとり
僕は前への推進力があるミッドフィルダーだ。前に行くことしか考えていない。自らイニシアチブを取って常にボールを保持する。誰も僕をテレビのようにリモコンでコントロールできない(微笑)。相手の逆をとることをずっと考えていて、サッカーを人と違ったように見ようとしている。人と同じプレーをしたいとは思わない。サッカーではときに模倣に走る傾向がある。とかく画一的になりがちだ。多様性を欠いているといえる。そうした傾向に歯止めをかけるのが自分だと思っている。
僕は胸を張ってピッチに立ちたい。いいポジションを確保すれば前をしっかりと見ることができ、前線の選手にいいボールを送れる。その点でシャビには明確なアイディアがあった。彼から学ぶことで僕も進歩していける。僕にはポゼッションのスタイルを実践するチームへの渇望がある。だからバルサを選んだわけだが、だからといってカウンタースタイルのチームが嫌いなわけじゃない。バルサのスタイルが僕の肌に合うように、カウンタースタイルにも合わせることができる。