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若手台頭も最下位DeNA、貧打の中日、鈴木誠也が抜けるカープ…打開策はどこに?《成績で振り返る勝因敗因/セBクラス》
text by
広尾晃Kou Hiroo
photograph bySports Graphic Number/Kyodo News
posted2021/12/30 11:09
(左から)DeNA三浦監督、中日の立浪新監督、広島の佐々岡監督は懸念を振り払えるか
先発投手陣は5月以降もパッとせず、それを救援投手陣がリカバリーする展開だったが、後半戦に入って今永昇太がエースの働き。大貫晋一、ロメロも試合を作るようになり、これにトミー・ジョン手術明けの東克樹も加わってローテーションが安定した。
救援投手はクローザーの三嶋一輝、セットアッパーの山崎康晃ともに今一つだったものの、伊勢大夢が8月以降、安定感のある投球を見せた。枚数が足りない印象ではあるが、トミー・ジョン手術明けの田中健二朗の復活もあり、徐々に陣容が固まってきた。
打線は強力、投手陣も整備が進む中で、三浦DeNAに必要なのは「粘りの采配」となるのではないか。来季はポストシーズン進出を狙える力はあるだろう。
中日:貧打線は2021年もついに浮上せず
<5位 中日ドラゴンズ>
55勝71敗17分 勝率.437 首位と18.5差
チーム打率.237(6位)チーム防御率3.22(1位)
・打線
1(中)大島洋平 160安1本34点16盗 率.292 RC69.42
2(遊)京田陽太 105安3本24点6盗 率.257 RC38.90
3(三)高橋周平 123安5本39点1盗 率.259 RC47.99
4(一)ビシエド 132安17本70点1盗 率.275 RC65.99
5(右)福留孝介 42安4本18点0盗 率.218 RC19.32
6(二)阿部寿樹 45安5本16点0盗 率.209 RC16.84
7(左)福田永将 68安8本28点1盗 率.244 RC34.50
8(捕)木下拓哉 95安11本43点1盗 率.270 RC47.19
・先発投手
柳裕也 26試11勝6敗172回 率2.20 PR31.15
小笠原慎之介 25試8勝10敗143.1回 率3.64 PR3.03
大野雄大 22試7勝11敗143.1回 率2.95 PR14.01
福谷浩司 18試5勝10敗103.1回 率4.53 PR-8.04
勝野昌慶 17試3勝6敗91.1回 率3.74 PR0.91
松葉貴大 14試6勝5敗76回 率3.20 PR5.32
・救援投手
又吉克樹 66試3勝2敗8S33H63.1回 率1.28 PR17.94
福敬登 57試2勝2敗0S20H45.1回 率3.18 PR3.27
祖父江大輔 55試1勝2敗5S19H48.2回 率2.59 PR6.71
R.マルティネス 49試1勝4敗23S0H48回 率2.06 PR9.44
藤嶋健人 48試1勝0敗0S5H51回 率1.59 PR12.69
谷元圭介 32試1勝1敗0S14H22.1回 率2.01 PR4.52
本拠地の特性上「投高打低」が前提とはいえ……
本拠地バンテリンドームナゴヤは、典型的な「ピッチャーズパーク」であり、中日ドラゴンズは「投高打低」が大前提ではあった。
しかしながら、それにも限度がある――という印象だ。