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勝ち運に見放された田中将大、覚醒間近の佐々木朗希、完璧だった山本由伸の来季はどうなるか《成績で見る勝因敗因/パAクラス》 

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広尾晃

広尾晃Kou Hiroo

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photograph byJIJI PRESS/Sports Graphic Number/Kyodo News

posted2021/12/30 11:08

勝ち運に見放された田中将大、覚醒間近の佐々木朗希、完璧だった山本由伸の来季はどうなるか《成績で見る勝因敗因/パAクラス》<Number Web> photograph by JIJI PRESS/Sports Graphic Number/Kyodo News

則本昂大、山本由伸、佐々木朗希。パ・リーグでAクラスに入った3球団の投手に2022年も注目したい

 昨年途中に救援投手に戻った松井裕樹は、8月25日に太ももを故障するまでは、ずば抜けた活躍。松井の穴は宋家豪が埋め、安樂、酒居も手堅い活躍だった。

 打線は、主軸の浅村栄斗が終始調子が上がらなかったが、島内宏明が勝負強さを発揮して打点王、1番に抜擢された小深田はやや物足りなかったが、2番鈴木大地、三塁にコンバートされた茂木栄五郎も長打が増え、岡島豪郎が久々に活躍するなど戦力的には底上げができた印象だ。

 ただ、下位打線は他球団と比較してもやや見劣りがした。また外国人選手がほとんど働かなかったことも問題だろう。年末になって西川遥輝の獲得が伝えられたが、足がない打線のスピード化に期待がかかる。

 今季、不運の塊だった田中将大は、来季には勝ち星が増えると思われるので、ポストシーズン進出の有力候補であることは間違いないところだ。

ロッテ:佐々木朗希ら若手の成長もあった試合巧者

<2位 千葉ロッテマリーンズ>
 67勝57敗19分 勝率.540 首位と2.5差
 チーム打率.239(5位)チーム防御率3.67(5位)

・打線
 1(左)荻野貴司 169安10本45点24盗 率.296 RC92.49
 2(右)マーティン 97安27本75点4盗 率.233 RC75.35
 3(二)中村奨吾 143安9本67点12盗 率.283 RC86.02
 4(一)レアード 127安29本95点0盗 率.262 RC74.06
 5(DH)角中勝也 67安0本29点1盗 率.244 RC34.07
 6(三)安田尚憲 85安8本55点0盗 率.242 RC43.03
 7(右)岡大海 39安6本18点11盗 率.242 RC21.19
 8(遊)藤岡裕大 110安3本37点10盗 率.255 RC48.97
 9(捕)田村龍弘 32安0本14点1盗 率.235 RC14.88

・先発投手
 小島和哉 24試10勝4敗146回 率3.76 PR-4.54
 岩下大輝 23試8勝8敗120回 率4.43 PR-12.67
 二木康太 22試5勝7敗117回 率4.38 PR-11.70
 美馬学 21試6勝7敗115.1回 率4.92 PR-18.45
 石川歩 12試6勝3敗80回 率3.38 PR0.89

・救援投手
 益田直也 67試3勝6敗38S0H64.1回 率2.24 PR8.86
 佐々木千隼 54試8勝1敗1S26H57回 率1.26 PR14.06
 小野郁 49試0勝3敗0S8H51.2回 率3.48 PR0.00
 ハーマン 45試1勝1敗0S24H43.1回 率5.19 PR-8.23
 唐川侑己 38試4勝2敗0S22H36.1回 率2.72 PR3.07
 国吉佑樹 25試2勝0敗2S17H25回 率1.44 PR5.67

 2020年はチーム内でクラスターが発生しながらもチーム一丸となった踏ん張りで2位を死守した千葉ロッテ。今季も打率、防御率ともにリーグ5位という戦力ながら、井口資仁監督の采配も活きてオリックスと最後まで優勝争いを繰り広げた。

【次ページ】 オリックス:投打の柱が2本から4本に

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