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「トミ、アーセナルでの時間を楽しめ」 冨安健洋と“同い年の天才MF”のアツい友情《英国識者はコミュ力+アシストを絶賛》
text by
田嶋コウスケKosuke Tajima
photograph byStuart MacFarlane/Getty Images
posted2021/11/29 17:02
鮮やかなパスからプレミア初アシスト。冨安健洋は攻撃力という面でも日本サッカー屈指のDFになるポテンシャルを有している
「これまでアーセナルには、稲本潤一、宮市亮、浅野拓磨といった日本人選手が在籍してきた。浅野についてはアーセナルでのプレー経験がないため詳しくは分からないが、トミは彼らと異なる印象を受ける。
トミはJリーグを旅立ってから、ベルギーとイタリアで実戦経験を積んだ。その点が大きいと感じる。ベルギーとイタリアで、ヨーロッパでやっていくための体をしっかりと作った。他の欧州各国に比べ、当たりが激しく、試合展開も速いプレミアリーグでプレーするためのベースができあがった、というわけだ。23歳とまだ若く、これからさらに成長する伸びしろを秘めているが、今夏にプレミアリーグに到着した時点ですでに完成されていた印象だ」
2001年にアーセナルにやって来た稲本、そして2011年に電撃加入した宮市は、日本から直接プレミアリーグに渡ってきた。宮市については日本の高校サッカーからプレミアリーグに渡ってきたこともあり、入団時はまだ体が出来上がってない印象だった。
欧州の他国でしのぎを削ってから、プレミアリーグに移籍してきた選手は他にもいる。レスターでリーグ優勝を経験した岡崎慎司、サウサンプトンで7季半にわたり活躍した吉田麻也、マンチェスター・Uの香川真司らがそうだ。彼らはJリーグからドイツやオランダに渡り、レギュラーとしてフル稼働してから、プレミアリーグに乗り込んだ。この点で、冨安と共通点がある。
「トミヤスはベルギーで英語を学んでいたと聞く」
一方、英紙サンデー・タイムズのジョナサン・ノースクロフト記者は、冨安の語学力について指摘した。サッカー部門の主筆を務める同記者は次のように言う。
「トミヤスはベルギーで英語を学んでいたと聞く。後方から指示を出したり、コミュニケーションを取ったりするDFのポジションでは、やはり英語力が必須だ。アーセナル入団時からインタビューを英語でスムーズにこなしていたように、彼はチームメートや監督との意見交換にも支障がない。語学力も、今季飛躍の理由だろう。
更衣室では、真面目で謙虚な性格により、誰からも慕われているようだ。実力があってこその活躍だが、語学力とフレンドリーな性格も大きな助けになっている」
初アシスト後の印象に残る1コマ
移籍市場の最終日である8月31日にアーセナルへの移籍が決まってから、約3カ月が経とうとしている。デビュー2戦目となったバーンリー戦の前、冨安は英メディアのインタビューに「アーセナルのプレースタイルをしっかりと理解していく必要がある。私は、まだその過程にある」と語っていたが、新加入選手とは思えないほどすぐにフィットし、試合を重ねるごとに成熟度を深めてきた。
加入後の成績は7勝2分1敗。戦術面を考えても、今やアーセナルにとって不可欠な戦力だ。
そんな冨安が初アシストをマークした後、印象に残る1コマがあった。