「とにかく野球が大好きな野球小僧です。投げるのも打つのも大好きで、走塁もうまい。何でも常に全力でやってしまうので、こっちが抑えて抑えて……と苦労しています」

　九州国際大付は九州大会4試合で43得点を奪う圧倒的な攻撃力を見せつけ、優勝を飾っている。投手力が課題ということもあり、九州大会で唯一苦戦した初戦の鹿児島城西戦では、野田がマウンドに上がっている。

「新チームが始まってから監督さんに『投げてみろ』と言われて、投げてみたら感触がよかったので。ピッチャー経験は中学時代にたまにやっていたくらいです」

　鉄砲肩はマウンドでも存在感を発揮し、140キロ台中盤の球速をマーク。スライダー、カットボール、カーブ、フォークと変化球も織り交ぜ、実戦的な投球を見せる。鹿児島城西戦では4回1失点と火消し役をこなし、決勝戦の大島戦では先発して7回1失点とゲームメークした。

明治神宮大会で“野田キャノン”炸裂なるか

　とはいえ、やはり野田の魅力は捕手としての姿にある。野田は今後の自身の課題について、こう語った。

「ショートバウンドへの入り方が第一です。ワンバウンドにしっかりと入れていなかったので、しっかり止められるようになりたいです」

　11月20日に開幕する明治神宮大会では、初戦で北海道地区代表のクラーク記念国際と対戦する。

　初回の九州国際大付の守備が始まる直前、どんな“野田キャノン”が炸裂するのか。神宮球場という大舞台でお披露目される瞬間が、今から楽しみでならない。