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[ライバルが明かす松坂との物語(4)]松中信彦「ねじ伏せるか、ねじ伏せられるか」
posted2021/11/04 07:00
text by
生島淳Jun Ikushima
photograph by
SANKEI SHIMBUN
ホークスを常勝軍団に導いた平成唯一の三冠王が、真っ向勝負で挑んでいた宿命のライバルとの対決。勝負を“楽しむ”ために心掛けていたその流儀とは。
「大輔との対戦はとにかくストレートを待って、それを弾き返すだけ。大輔の方は速い球を投げて、三振を取ることしか考えてなかったんじゃないですかね」
ホークスの主砲である松中信彦と、松坂大輔の対戦は力と力のヘビー級対決。松中は1997年にホークスに入団すると、'99年にレギュラーに定着。つまりは松坂のデビューとちょうど重なっている。
公式戦での通算対決成績は130打数42安打、3割2分3厘。本塁打は12本を数えたが、そのうちの3本は、'05年7月15日に集中している。つまり、松中は平成の怪物から1試合3発、しかも3本目はサヨナラ本塁打を放ったのだ。