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[ライバルが明かす松坂との物語(4)]松中信彦「ねじ伏せるか、ねじ伏せられるか」

posted2021/11/04 07:00

 
[ライバルが明かす松坂との物語(4)]松中信彦「ねじ伏せるか、ねじ伏せられるか」<Number Web> photograph by SANKEI SHIMBUN

'05年7月15日の試合で松坂から3本塁打を放ち、本塁打でチームの全得点をたたき出した。試合は4-3でソフトバンクの勝利

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生島淳

生島淳Jun Ikushima

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SANKEI SHIMBUN

ホークスを常勝軍団に導いた平成唯一の三冠王が、真っ向勝負で挑んでいた宿命のライバルとの対決。勝負を“楽しむ”ために心掛けていたその流儀とは。

「大輔との対戦はとにかくストレートを待って、それを弾き返すだけ。大輔の方は速い球を投げて、三振を取ることしか考えてなかったんじゃないですかね」

 ホークスの主砲である松中信彦と、松坂大輔の対戦は力と力のヘビー級対決。松中は1997年にホークスに入団すると、'99年にレギュラーに定着。つまりは松坂のデビューとちょうど重なっている。

 公式戦での通算対決成績は130打数42安打、3割2分3厘。本塁打は12本を数えたが、そのうちの3本は、'05年7月15日に集中している。つまり、松中は平成の怪物から1試合3発、しかも3本目はサヨナラ本塁打を放ったのだ。

「1打席、2打席目で僕がホームランを打ってるわけです。第3打席のヒットを挟み、同点で迎えた最後の第4打席もホームランを打てばサヨナラの場面。普通、変化球を混ぜながら投球を組み立てますよ。ところが、大輔は逃げも隠れもせず、これでもか、これでもかという感じでストレートを投げ込んでくる。最後、サヨナラホームランを打ったときは――鳥肌が立ちました」

 ホークスに入団してから、王貞治監督(現会長)に言われ続けたのは、「相手のエースのストレートを打ち返せ」。本物のスラッガーを目指していた松中にとって、ライバルであるライオンズの松坂のストレートを打つことは至上命題だった。

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