ペナルティーボックスに放り込まれたボールを競り合うデヨングとクロース。クロースの腕にボールが当たったように見えましたが、笛は鳴らず、PKの判定はありませんでした。

　試合展開としてはバルサが攻勢をかける一方で、マドリーもカウンターでチャンスを窺う流れに。その中でベンゼマに決定機が来ましたが、わずかにボールが合いませんでした。

　終盤に入っても1点ビハインドの状況が続いたバルサは切り札であるアグエロを投入。前線からプレスをかけ、遮二無二なってゴールを目指していきました。

　さらに前線に高さの基準点を置くために、ルーク・デヨングも投入されたものの、マドリーはアラバが前に入ってボールをクリアしていきます。DFのピケも前線にとどまってパワープレーに出ますが、なかなか前線に有効なボールを供給できませんでした。

クラシコらしい“罵倒”にビニシウスは思わず……

　マドリーはビニシウスが交代で退こうとしたところ……やはりクラシコというべきか、バルサファンからは“かなり”汚い言葉が飛び交い、ビニシウスは思わず耳元を押さえていました。

　アディショナルタイムの表示は7分。その中でバルサの猛攻を受けきったマドリーは、カウンターからルーカス・バスケスが走りきると、エリック・ガルシアをうっちゃって、追加点をゲットしました。

　バルサは途中出場のアグエロがデストのクロスに合わせ一矢を報いたものの、その直後にタイムアップの笛が。1-2でマドリーが敵地で勝利を挙げました。

　メッシとロナウド、監督ではペップにジダンやモウリーニョなどがいた頃を思い返すと、残念ながら寂しいクラシコでした。ネームバリューというだけではなく、激しさや驚くようなプレーなどもなく、撮影しながら夢中になっているような瞬間はなかったように思います。

　とはいえ、若手の躍動が目覚ましいクラシコでした。

　ワイドショー的感覚だと、バルサとマドリーの元キャプテンであり、同タイミングでパリに行ったメッシとセルヒオ・ラモスは“一緒にクラシコ見ようよ！”とか、マンチェスター・ユナイテッドのロナウドとバランで一緒に試合を見たのかな……なんてのも気になるところです。ぜひ若き選手が、また新たな時代のクラシコを築いてほしいとも願っています。