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《10月22日で48歳》平成の怪物・MLB名将・古畑任三郎・智弁和歌山…イチローに魅せられた男たち「ありがとう、君のおかげだ」
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NumberWeb編集部Sports Graphic Number Web
photograph byNaoya Sanuki
posted2021/10/22 06:02
2019年3月27日、引退会見でのイチロー。これからもその功績は語り継がれていくだろう
<名言3>
イチローはいつも一貫していて変わらない。だから尊敬している。
(ジャスティン・ボーア/Number1005号 2020年6月18日発売)
◇解説◇
誰が言い始めたか「バースの再来」。昨シーズン、阪神の話題を独り占めしていたのが、かつて甲子園を沸かせた英雄を彷彿とさせたボーアだった。
巨人との開幕3連戦を皮切りに開幕18打席連続無安打と苦しんだ助っ人スラッガーは、7月1日の中日戦で来日初本塁打を放つなど実力を発揮し始め、守備や走塁でもガッツあふれるプレーが好感を呼び、阪神ファンは大いに熱狂した。
そんなボーア、実はイチローとはマイアミ・マリーンズ時代の元チームメイト。2015年に加入した当初は、その功績からか多くの選手が遠慮がちになっていたというが、ボーアだけは積極的にイチローと会話したことで、交流を深めていった。17年オフには来日して合同自主トレを行ったほど敬愛していたという。自身のTwitterにはイチローの横で嬉しそうなボーアの2ショット写真が投稿されている。
ちなみにイチローはメジャー通算3000安打の重圧から解放された時の気持ちを「身体がボーアみたいな重さだったんで、軽くなりました」とも語っている。こんな風にイジってもらえるのは、ボーアに愛嬌があるからこそだ。
チームメイトが明かすイチローの凄み
<名言4>
ぼくらが飽きてすぐやめるようなことを、イチローは何十年も続けてきたんです。
(福良淳一/Number976号 2019年4月11日発売)
1994年、当時の日本記録となるシーズン210安打を放ったイチロー。天才打者が出現したと世間は騒ぎ立てる中で、オリックス・ブルーウェーブの同僚は彼の努力を目の当たりにしていた。
当時、主に2番打者を務めていた福良は「練習でまったくバットを折らないんです」「ホームランを狙ったら、確実にシーズン30本以上は打ったと思いますよ」と絶賛。何より記憶に深く焼き付いているのは、イチローの野球に臨む姿勢である。
「結局のところ、彼が一番すごいのは、ひとつのことを根気強く続けるところですよ」
継続は力なり。誰よりも近くで見てきたチームメイトが明かした、イチローの凄さだった。