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大谷翔平「僕の才能が何かと考えて…」「出られるだけ出てみて案外できるなと」 本人の言葉で振り返る《4年間の進化論》

posted2021/10/24 17:01

 
大谷翔平「僕の才能が何かと考えて…」「出られるだけ出てみて案外できるなと」 本人の言葉で振り返る《4年間の進化論》<Number Web> photograph by Nanae Suzuki

2018年の打者・大谷翔平と2021年の投手・大谷翔平。本人の言葉から4年間の進化を探ってみた

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NumberWeb編集部

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Nanae Suzuki

雑誌「Sports Graphic Number」と「NumberWeb」に掲載された記事のなかから、トップアスリートや指導者たちの「名言」を紹介します。今回は大谷翔平がインタビューで口にした印象的な4つの言葉です。

<名言1>
僕の才能が何かと考えたとき、それは伸び幅なのかと思いました。
(大谷翔平/Number963号 2018年10月11日発売)

◇解説◇
[2018シーズン成績]
打:打率.285、22本塁打61打点10盗塁
投:4勝2敗63奪三振51.2投球回、防御率3.31

 メジャー1年目の大谷は二刀流として大きなインパクトを与えることに成功したが、スプリングキャンプの段階ではその実力に懐疑的な声も多かった。

「今年の春、結果が出なかったときにいろんな人が僕に『自分の才能を信じろ』と言ってくれた」

 その才能とは「伸び幅」だと大谷は考えていた。

「投げることも打つことも、変えることは怖くないし、どんどん新しいこと、こうかなと思ったことをやってみることができる。それは自分の強みなのかなと思います」

 メジャー1年目はヒジのケガによって投手としての挑戦はシーズン途中で終え、翌年は打者1本で勝負するシーズンとなった。それでも進取の精神があるからこそ、進化していったことは周知のとおりだ。

18本塁打でも「すごく悔しい」と思った2年目

<名言2>
数字はそんなに悪くなくても、こういう成績に対してすごく悔しいなと思えることが、何よりもいいことだったと思っています。
(大谷翔平/Number989号 2019年10月31日発売)

◇解説◇
[2019シーズン成績]
打率.286、18本塁打62打点12盗塁

 打者に専念した大谷翔平の2019シーズンは、リハビリを経て5月からの戦線復帰となった。そこから約2カ月で2ケタ本塁打に到達し、6月13日のレイズ戦では日本人メジャーリーガー初となるサイクル安打を達成するなど、要所で潜在能力の高さを見せつけた。

 ただ成績については本人も話す通り「悪くない数字」である一方で、ルーキーシーズンを上回るインパクトとはならなかった。そこには終盤戦に左ひざの手術を行なったという一面もあるのだが……。

【次ページ】 苦難の3年目も「血肉になる打席が多かった」

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大谷翔平
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