スポーツ名言セレクションBACK NUMBER
《10月22日で48歳》平成の怪物・MLB名将・古畑任三郎・智弁和歌山…イチローに魅せられた男たち「ありがとう、君のおかげだ」
posted2021/10/22 06:02
text by
NumberWeb編集部Sports Graphic Number Web
photograph by
Naoya Sanuki
10月22日に48歳を迎えたイチローさんはこれまで多くの野球ファンだけでなく、ともにプレーした仲間、そして周囲の人々にも大きな影響を与えてきました。今回はイチローさんの功績を振り返ることができる「7つの言葉」をピックアップします。
<名言1>
イチローは後ろのバッターも助けている。
(ジョー・トーリ/Number951号 2018年4月25日発売)
◇解説◇
2001年、シアトル・マリナーズに加入したイチローはMLBを席巻した。守れば「エリア51」から繰り出されるレーザービーム、そしてバットを握れば広角にヒットを打ち分けた。そのプレーに舌を巻いたのは当時ヤンキースを率いたトーリ監督だった。
マリナーズとの対戦でイチローに安打、盗塁を許すとピッチャーは動揺したのか次打者に四球を与え、3番のエドガー・マルティネスに走者一掃の二塁打を浴びた。
「彼のスピードとコンタクトはこちらのディフェンスに悪影響を及ぼし、マリナーズの攻撃を多彩にしている」
稀代の名将は試合後、イチローの怖さを率直に明かした。
“平成の怪物”にとってもイチローは特別
<名言2>
僕がイチローさんを想うのは当たり前です。大事なのはどう想われるかどうかです。
(松坂大輔/Number976号 2019年4月11日発売)
◇解説◇
イチローと松坂大輔。パ・リーグ、そしてMLBでも名勝負を繰り広げ、WBCでも共に世界一に貢献した2人が、ニューヨークの地で再会したのは2014年のこと。
当時ヤンキースのイチローは外野のバックアップ、メッツの松坂はリリーフと苦境に立たされていた。その状況にあっても松坂は『サブウェイ・シリーズ』での再対決を願っていた。
しかし、対戦はイチローが腰を痛めたことでお預けに。それでも最終戦の試合前、グラウンドに出てきたイチローに松坂があいさつしに行くと、まさかのハグでイチローは応えた。
「マウンドに立って投げるときにイメージするのは常にイチローさんでした」
そう語る松坂にとって、何よりもうれしいイチローの行動だった。
追いかける存在がいるからこそ、止まらずに走り続けられる。平成の怪物にとってもイチローは特別な存在だった。