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ソダシに勝利したアカイトリノムスメと「国枝血統」の偉業とは? アパパネ、アーモンドアイで蓄えた“名牝のコツ”と黄金ローテ
text by
島田明宏Akihiro Shimada
photograph byPhotostud
posted2021/10/18 11:53
10月17日の秋華賞にてソダシ、ユーバーレーベンらをおさえ一着に輝いたアカイトリノムスメと戸崎圭太騎手
ソダシはなぜ敗れたのか?
一方、ソダシはなぜ負けたのか。前走の札幌記念で古馬を相手に見せた強さからすると、勝ち馬から5馬身以上離された10着に敗れたのは、不可解としか言いようがない。
レース直前、ポケットからゲートに来るのを嫌がって係員に曳かれてきたり、ゲート入りを拒んだりするようなところがあった。また、須貝尚介調教師によると、レース後の歩様に問題はなかったものの、ゲートでぶつけたのか、歯がグラグラして出血していたという。
気持ちのうえで乗り切っておらず、そこに痛みを伴うアクシデントが重なり、あの失速につながってしまったのか。
直線に坂のある2000mだと厳しかったということも考えられるが、確かに、距離だけが敗因にしては負けすぎである。
いずれにせよ、また立て直されて、「つよかわいい」姿を見せてほしい。
さらに後ろの13着に終わったユーバーレーベンは、やはり、状態が本当ではなかったのだろう。手塚貴久調教師が話していたように「アウェー」の厳しい戦いになってしまった。が、手塚調教師は「重馬場が得意なので、これからの時期の中山ならホームとして戦えるかもしれません」とも話していた。そのとき具体的なレース名は口にしなかったのだが、イメージしているのは有馬記念だと思われる。
こちらも、「復権」に期待したい。