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サウジ敗戦で中村憲剛が思い出す“南アW杯の直前ミーティング”「闘莉王が『地面に這いつくばってでもやるしかないだろ!』」
posted2021/10/12 11:02
text by
中村憲剛+戸塚啓Kengo Nakamura + Kei Totsuka
photograph by
JMPA
10月7日に行なわれたサウジアラビア戦に0対1で敗れ、3試合を終えて1勝2敗の勝点3にとどまっているのだ。3連勝のサウジアラビアとオーストラリアとは、勝点6差をつけられてしまっている。元日本代表MFの中村憲剛氏がその敗因と、自身の経験を振り返った(全2回の2回目/#1から続く)。
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ビハインドを背負ってすぐに、森保一監督は選手交代をしました。柴崎岳が下がって守田英正が、鎌田大地が退いてオナイウ阿道が入ります。
守田はミスもありましたが、相手のプレスを見ながら自分のポジションを動かし、ボールを引き出して前線へクサビのパスを入れたりしていました。前へのアクションは積極的で、「何とかしなきゃいけない」という気持ちが読み取れました。
大迫とオナイウ「関係性は整理されていなかった印象」
オナイウについては、難しいところがあったと思います。彼は6月の試合に出場していますが、この試合とはシチュエーションが違うものでしたし、ほぼ初顔合わせと言っていいなかでコンビネーションを求めるのは少し酷だったかもしれません。
システムは大迫勇也との2トップになりましたが、ふたりの関係性は整理されていなかった印象です。準備日数が少ないなかで、そこまで落とし込める時間が取れなかったのかもしれません。
ビハインドを背負っていますから、そもそも攻め筋は荒くなる。丁寧にやろうと思っているけれど、気持ちが慌ててプレーが雑になってしまう。お互いのイメージがズレてパスが通らない、合っているけれど精度が足りない、という場面が続きました。後半の決定機と呼べるものは、原口のグラウンダーのクロスに、古橋が飛び込んだ場面ぐらいだったでしょう。
5人目の交代は「三好康児」でも良かった?
結果論を承知で言えば、5人目の交代には三好康児を入れてもよかった、というのが僕の意見です。あの環境下で追いかける日本に必要なのは、躍動感と運動量だと思いました。そして、大迫がかなり疲労していたので、彼に代えて三好を2列目に入れて右サイドに置き、古橋をトップ下にし、左サイドに原口、という配置もありだったかなと思います。古橋とオナイウの2トップでも良かったでしょう。そういう意味では、システム変更を含めたプランB、プランCの必要性を感じました。