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《北京五輪シーズン到来》“金銀銅メダル”獲得から4年、エース高木美帆の変貌…同学年&五輪連覇の川井梨紗子の言葉に「改めて考えさせられた」
text by
矢内由美子Yumiko Yanai
photograph byKYODO
posted2021/09/28 11:04
北京五輪シーズン到来。高木美帆がレスリング・川井梨紗子から得たヒントとは
金メダリスト川井梨紗子から学んだ“気持ちの持ち方”
今の高木には北京五輪で表現したい自分の姿が明確にある。
「勝ちに行く滑りを、あの場(五輪)でしたい」ということだ。
9月3日にあったJOCのオンライン研修会で、以前から親交があり、自身と同学年のレスリング・川井梨紗子の話から感じ取ったことがある。川井は初出場だったリオデジャネイロ五輪で金メダルを獲得し、東京五輪で連覇を達成している。
高木はこのように言う。
「連覇を狙いに行くうえでの気持ちの持ち方に刺激を受けました。前回ある程度の成績を残している中での次の五輪ということで、改めて考えさせられたところもあります。話を聞いたことで、改めて自分はどうしていきたいかを考えるきっかけになりました」
2大会連続で金メダルを狙う中で、川井の歩みが高木と重なっている部分もある。東京五輪前、川井はこのように語っていた。
「リオデジャネイロ五輪の時は若さと勢いというか、本当にそれのみでした。今は、リオからの4年、5年で、多くのことを経験してきているので、プレッシャーや期待はリオの時よりもはるかに感じます。けれども、自分自身がそれでも耐えられるぐらいの実力や気持ちを持っていると思っているので、プレッシャーも含めてマイナスに感じることはありません」
連覇という目標達成のために最も重要だと考えていることは何かという質問に対しては、川井は次のように語っていた。
「目標を達成したいという気持ちと、達成したいという意志をどれだけ行動に移せるかというのは別です。口で言うのは簡単ですが、それを実際どれだけ行動に移せるか。目標に伴った行動をできるのかというところが大事だと思っています」