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最初は野茂英雄、大魔神や新庄も…「ワイルドカード」でプレーオフ進出、最もインパクトを残した日本人選手は誰?  

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ナガオ勝司

ナガオ勝司Katsushi Nagao

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posted2021/09/20 17:01

最初は野茂英雄、大魔神や新庄も…「ワイルドカード」でプレーオフ進出、最もインパクトを残した日本人選手は誰? <Number Web> photograph by Getty Images

左から、秋山翔吾、ダルビッシュ有、澤村拓一、菊池雄星

 その「ワイルドカード・ゲーム」に日本人で初めて出場したのが、93勝69敗(勝率.574)のア・リーグ西地区2位ながら、東地区2位のオリオールズと同率で「ワイルドカード」を獲得したレンジャーズのダルビッシュ有投手(現パドレス)だった。同投手は「負けたら終わり」の「ワイルドカード・ゲーム」の先発を任され、7回途中3失点(自責点2)と好投したものの、チームが1対5で敗れたために敗戦投手になっている。その試合を3者三振で締めたのが当時のチームメイト上原浩治投手で、史上初の日本人投手リレーが実現している。勝ったオリオールズも続く地区シリーズでヤンキースに2勝3敗で敗退しており、「ワイルドカード」同士を戦わせて消耗させた効果が出たかに思われた。ナ・リーグの方では「ワイルドカード」2枚目のカージナルスがNLCSでジャイアンツに敗れている。

 2014年にはロイヤルズの青木宣親外野手(現東京ヤクルトスワローズ)が「ワイルドカード・ゲーム」に出場、6対7で迎えた9回、1死三塁から「あわや逆転サヨナラ本塁打」という同点右犠飛を放っている。延長12回の激闘を制したロイヤルズはその勢いを駆ってア・リーグを制覇し、やはり「ワイルドカード・ゲーム」から勝ち上がったジャイアンツとワールドシリーズで激突し、3勝4敗で惜敗している。

 2015年の「ワイルドカード・ゲーム」ではヤンキースの田中将大投手(現東北楽天ゴールデンイーグルス)がアストロズ戦に先発して5回4安打2失点と好投しながら敗戦投手になっている。

今年のエンゼルスはワイルドカード争いにすら……

 昨2020年は、新型コロナウイルスの感染拡大で公式戦が60試合に大幅削減された穴埋めに、同年限定で「ワイルドカード」を史上最多の10チームに増やしたことで、1戦必勝の「ワイルドカード・ゲーム」ならぬ、2戦先勝方式の「ワイルドカード・シリーズ」が開催された。

 同シリーズにはア・リーグ東地区2位で同リーグの「ワイルドカード」5枚目を獲得したヤンキースの田中将大投手(2試合0勝1敗)、ナ・リーグ中地区3位で同リーグの「ワイルドカード」7枚目を獲得したレッズの秋山翔吾外野手(1試合4打数無安打)が出場している(ツインズの前田健太投手、当時カブスのダルビッシュ有投手、当時レイズの筒香嘉智内/外野手は、それぞれの地区王者として出場している)。

 詳細は割愛させて頂いたが、他にも斎藤隆投手(2006年ドジャースと2009年レッドソックス)、松坂大輔投手(2008年レッドソックス)など、「ワイルドカード」でプレーオフに出場した日本人選手は多く存在する。

 最後になるが、今年、地区優勝だけではなく、「ワイルドカード」争いにすら投打二刀流の大谷翔平選手が所属するエンゼルスが含まれていないのは非常に残念な真実であり、是非とも今オフは的確な補強をして、来年の今頃は「2年連続のア・リーグMVP獲得とア・リーグ優勝の可能性」を同じ温度感で語れればいいなと思う今日この頃だったりする。

記事内で紹介できなかった写真が多数ございます。こちらよりぜひご覧ください。

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