酒の肴に野球の記録BACK NUMBER
第100回甲子園ヒーローに「プロ3年目の明暗」が出始めた? “吉田輝星や根尾昂より先に好成績”の日本ハム野村佑希〈週刊セパ記録〉
text by
広尾晃Kou Hiroo
photograph byHideki Sugiyama/Kyodo News
posted2021/09/07 06:00
中田翔の放出などがあった日本ハム。花咲徳栄の2年生時に甲子園優勝を経験した野村佑希は新たな打線の軸となれるか
8月31日から9月5日の両リーグ、投打の好成績選手
〇パ・リーグ
打撃 ※RCは打撃の総合指標
牧原大成(ソ)18打8安2本5点 率.444 RC6.32
安田尚憲(ロ)16打8安5点 率.500 RC5.97
マーティン(ロ)14打4安2本4点 率.286 RC5.71
茂木栄五郎(楽)18打9安7点 率.500 RC5.69
杉本裕太郎(オ)21打6安2本3点 率.286 RC5.14
ソフトバンクの伏兵・牧原が2本塁打1三塁打の活躍。安田、マーティンのロッテ勢も好調を保っている。オリックスは前述した吉田正尚がこの週は離脱前に18打数7安打、打率.389と好調だった。一方で後ろに座る杉本裕太郎も6安打2本塁打1二塁打と主軸の働き。吉田の穴を埋めることができるか。
本塁打は牧原、マーティン、杉本など7選手が2本塁打を放った。そのうち、3月16日に支配下登録され、9月1日に初の一軍昇格を果たしたソフトバンクのリチャードは初本塁打が満塁本塁打だった。
打点は楽天の茂木と西武の中村剛也が7打点を挙げている。盗塁はロッテの中村奨吾と、登録期限いっぱいの8月31日に支配下登録された日本ハム・宮田輝星が2盗塁をマークした。
投手 ※PRはリーグ防御率による総合指標
山本由伸(オ)1登1勝 8回 率1.13 PR3.34
バーヘイゲン(日)1登1勝 6回 率0.00 PR3.26
マルティネス(ソ)1登 7回 率1.29 PR2.80
美馬学(ロ)1登1勝 7回 率1.29 PR2.80
ロメロ(ロ)1登1勝 7回 率1.29 PR2.80
オリックスは打の中心である吉田正尚が戦線離脱したが、投の山本由伸は8回自責点1でこの週も健在だった。日本ハムのバーヘイゲンが6回零封。ソフトバンクのマルティネス、ロッテの美馬とロメロが7回自責点1。救援ではロッテの益田直也が2セーブ、日本ハムの堀瑞輝が4ホールドを挙げた。
菊池や坂倉らが好調の広島打線が台風の目に?
〇セ・リーグ
打撃
菊池涼介(広)20打11安3本10点0盗 率.550 RC9.49
坂倉将吾(広)20打11安1本3点1盗 率.550 RC9.47
鈴木誠也(広)20打7安3本3点1盗 率.350 RC7.83
オースティン(De)19打8安0本4点0盗 率.421 RC5.83
佐野恵太(De)21打6安2本4点0盗 率.286 RC5.44
広島勢が好調。菊池は巨人・岡本和真と並ぶリーグ最多の3本塁打、10打点もリーグトップの成績で、今週の“セ三冠王”だった。犠打が多く、つなぐタイプだった菊池だが、打撃で新境地を見せている。
なお昨年まで控え捕手だった坂倉は、今季は一塁と捕手を掛け持ちして現在315打席で打率.330。広島の規定打席は316だから、火曜日にも規定打席に到達し、DeNAオースティンの.324を抜いて首位打者に躍り出る可能性が高い。広島は優勝こそ絶望的だが、こうした打線の強化によって、台風の目になる可能性がある。
投手
菅野智之(巨)1登1勝 8回 率0.00 PR3.22
山口俊(巨)1登 7回 率0.00 PR2.81
伊藤将司(神)1登1勝 7回 率0.00 PR2.81
大野雄大(中)1登1勝 7回 率0.00 PR2.81
今永昇太(De)1登 7回 率0.00 PR2.81
各球団のエース級が、ここへ来て復活のパフォーマンスを見せている。