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明徳義塾監督は「2番のバスターは想定外…4番に申告敬遠のつもりだった」智弁学園の打順変更がハマって“岡本和真超え”
text by
氏原英明Hideaki Ujihara
photograph byHideki Sugiyama
posted2021/08/26 20:01
準々決勝で智弁学園にサヨナラ(2ー3)で敗れ、涙を流す明徳義塾の選手たち
明徳義塾・馬淵史郎監督はそう振り返ったが、実は2番の森田はセンバツ大会の対大阪桐蔭戦でもバスターを決めて、試合を大きく動かしている。
小坂監督によれば、「本人の判断」なのだが、2番に機転の効く森田を起用したことが正解だったというわけである。そして試合を決めたのが5番岡島だから、打順変更は正解だった。
岡本和真がいた7年前は明徳義塾に負けていた
智弁学園が明徳義塾と戦うのは2014年以来だった。
当時は岡本和真(巨人)、廣岡大志(巨人)がチームの中心に君臨したが、夏の1回戦、4ー10で敗れている。その日以来の対戦となり、今度は見事にリベンジを果たした。名将・馬淵監督を上回った意味でも大きな1勝になったはずである。
小坂監督はいう。
「馬淵監督は粘り強く、しつこく、いやらしくやられると思うんですけど、今日は球場に入る前からうちも同じような野球をしようと乗り込んできました。粘り強く戦ったのが大きかった。このチームは結成以来、上を目指してやってきたんですけど、目の前の相手を意識してきました。次は5つ目の壁なんで、しっかり倒して決勝に行きたい」
頂点まで後二つ。どんな打順で乗り切っていくのか。
また、オーダー表を見るのが楽しみである。