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明徳義塾監督は「2番のバスターは想定外…4番に申告敬遠のつもりだった」智弁学園の打順変更がハマって“岡本和真超え”
posted2021/08/26 20:01
準々決勝で智弁学園にサヨナラ（2ー3）で敗れ、涙を流す明徳義塾の選手たち
text by
氏原英明Hideaki Ujihara
photograph by
Hideki Sugiyama
また、いじくった。
オーダー表を見て、思わず声が出る。
1回戦からこれまで全ての試合で2桁安打を記録して勝ち上がってきた智弁学園がまたも打線の並びを変えてきた。
明徳義塾との準々決勝。3回戦の日本航空戦では2番だった岡島光星と5番だった森田空を入れ替えてきたのだった。
小坂将商監督がその意図を明かす。
「明徳義塾の先発が左投手だというのは分かっていたので、2番に右打者の森田を入れて、（左打者の）岡島は勝負強いので、5番にして期待しました」
試合を動かしたのも、決めたのも、この2人だった。
1ー2。1点を追う9回裏、無死1塁から2番森田がバントの構えから一転してバスターを敢行。センター前に弾き返した。送りバントなら、今大会2本塁打のスラッガー・前川右京が敬遠された可能性があったが、勝負できる形を作る。
その前川は死球、さらに4番の山下陽輔も死球で押し出し。労せずして同点に追いついた。そして、5番の岡島が右翼前へ落とすサヨナラタイムリー。3ー2の劇的な逆転勝ちで、智弁学園は26年ぶりのベスト4進出を決めたのである。
岡島は小坂監督の5番起用をこう話す。
「お前が決めろ、ということだと思いました。4回のチャンスでは凡退していたので、9回のチャンスでは思い切っていく気持ちで打席に入りました」
1回戦からずっと打順を“いじくっている”
それにしても、面白いのは小坂監督の度重なる打順変更だ。
