19歳の三浦は男子3000m障害予選を8分09秒92の2位でフィニッシュ。6月の日本選手権で転倒しながらマークした従来の日本記録を約6秒も塗り替えて、「先の目標」だと感じていた8分10秒の壁を突破した。

　そして日本人として49年ぶりの決勝に進出。最初の水濠を跳び越えた後で先頭に立ち、1000m（2分50秒1）をトップで通過した。その後はエチオピア勢に先頭を奪われたが、入賞を狙える位置をキープ。最後の水濠後に2人をかわして、7位（8分16秒90）でゴールに飛び込んだ。この種目では日本勢最高の9位を上回り、日本人初入賞の快挙を達成した。

決勝進出自体も「49年ぶりの快挙」だったが、さらに日本人選手として過去最高の9位入賞を果たした三浦　©JMPA

20歳の廣中「日本新記録」「25年ぶりの入賞」

　20歳の廣中璃梨佳は女子5000m予選で14分55秒87の自己新をマーク。同決勝ではスローな出だしになると見るや、自ら先頭に立ってペースを上げる。1600m付近から徐々に後退したが、残り1周で2人を抜いて9位でゴール。入賞ラインに約6秒届かなかったものの、福士加代子が保持していた記録（14分53秒22）を16年ぶりに更新する14分52秒84の日本新記録を打ち立てた。

　廣中は10000mでもスタート直後から先頭に立って、レースを進める。2700m過ぎにトップを譲ると、4000m過ぎに集団から脱落した。しかし、ラスト1周で2人を抜き、7位でフィニッシュ。自己ベストの31分00秒71（日本歴代4位）をマークして、日本勢では25年ぶりの入賞を果たした。

女子10000ｍ。自己ベストの走りで日本勢25年ぶりの入賞を果たした廣中　©JMPA

21歳の田中「決勝進出」「3分台」「93年ぶりの入賞」

　田中はオリンピックの女子1500mに卜部蘭とともに日本人で初めて参戦。予選で4分02秒33、準決勝で3分59秒19と日本記録を連発した。女子5000m予選でも自己新の14分59秒93（日本歴代4位）をマークしており、田中は五輪の舞台で3レース続けて自己記録を更新したことになる。なお1500mはトータルで4秒89もタイムを短縮。「決勝進出」と「3分台」という日本陸上界が予想していなかった2つの快挙を成し遂げた。

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