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両親は反対「スケボーをやめて」…宮崎生まれの13歳スカイ・ブラウンが東京五輪でメダリストになるまで〈パリ五輪はサーフィンで〉
text by
梶谷雅文Masafumi Kajitani
photograph byGetty Images
posted2021/08/07 11:03
女子スケボード・パーク種目で、イギリスの最年少オリンピアンとして銅メダルに輝いたのは13歳のスカイ・ブラウンだった
アメリカのスケート史を振り返ってみると、歴史を変えた数々の著名スケーターたちが日本と縁深いことに気づく。’70年代の伝説チームZ-Boysに所属したショウゴ・クボやペギー・オキ。’80年代に一世を風靡したクリスチャン・ホソイやスティーブ・キャバレロ。現代のスーパースターであるナイジャ・ヒューストンも日本人の祖母を持つ。
そしてスカイは自身のランのなかで、日本で生まれたジャパンエアーというトリックで東京の空へ高く舞い上がった。これは個人的な希望的観測ではあるが、リジーが恩師への感謝としてローストビーフグラブを披露したのと同じように、スカイもまた母方の母国・日本へのリスペクトとしてこのトリックを選んだのではないか。その真偽のほどはわからないが、女子パークの競技の裏側にはそんなドラマが存在したと思いたい。
スカイのヘルメットに書かれていたスローガン
スカイは壮絶な逆境を乗り越え、最後のランで力を出し切って見事銅メダルに輝いた。さらに3年後のパリ五輪ではサーフィンでの出場を視野に入れているという。楽しいと思うことなら何でも全力でトライ。その姿勢こそ、スカイのキラキラした笑顔の理由なのかもしれない。そしてそんなポジティブな気持ちは彼女のヘルメットの後頭部に記されたスローガンに表れている。
「Be brave, have fun & do it ’cause you love it!!」
(勇気を持って、楽しんで、大好きだからやるんだ!!)
【編集部註:記事内で不適切と思われる表現があったため、一部を修正いたしました。2021年8月8日12:30】
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