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《78kg→87kg》吉田麻也が明かす“3年前の体重激増”の真相と超厳しい英国ドーピング事情「日本人選手はフィジカルが足りない」
text by
松本宣昭Yoshiaki Matsumoto
photograph byTakuya Sugiyama
posted2021/07/21 17:01
プレミアリーグ移籍以降、栄養面や体作りについて多くを学んできたという吉田麻也。今年で33歳となるが「肉体的な衰えはまだ感じていません」
――プレミアリーグのドーピング検査は、厳しいんですか?
「オリンピックのドーピング検査が厳しいのは有名ですけど、プレミアリーグもかなり厳しい。抜き打ち検査があって、検査官がいきなり自宅に来ることもあります。これを拒否すれば、かなり長期の出場停止処分が下されます。極端な話、コカイン使用が発覚するほうが、出場停止期間が短い場合もある。だから、クラブでは『もしコカインを使っていても、ドーピング検査は受けなさい』という教育がされています。めちゃくちゃな教育ですけどね(苦笑)。
それほど検査が厳しいからこそ、僕ら選手は自分が口の中に入れるものに、どんな成分が入っているのかをきちんと学んで、知っておかなければならない。最終的に責任を取るのは、僕ら選手自身ですからね」
――今年で33歳を迎えますが、年齢的な肉体の衰えは感じませんか。
「肉体的な衰えはまだ感じていません。ただし、この先、衰えが来ることはわかっています。だから、トレーニングと休養と栄養の意識を高めることで、その準備をしている。逆に言えば、若い選手こそ、早い段階で食やプロテインなどにこだわったほうがいいと思いますね。僕自身がそうだったように、今、日本代表でプレーしていても、国際Aマッチの強度で戦うには、日本人選手のフィジカルが足りないと感じています。トレーニングやリカバリーの質は高まっているのに、栄養面に関しては遅れているなと。
日本人選手のフィジカルを引き上げるためには、若い選手が本気でトップで戦うためには、プロのための、サッカー専用のサプリが必要。今のものを飲んでいるのはそういう思いがきっかけです。おかげさまで、僕が3度目のオリンピックに参加できるのも、イングランドで栄養について意識を変えられたからこそ。過密日程の戦いですけど、32歳、頑張りますよ」
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