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DeNA佐野恵太が今年もヒットを量産できるワケ…SB松田宣浩に教わった、試合前に毎回やっていることとは?
text by
石塚隆Takashi Ishizuka
photograph byKYODO
posted2021/07/15 11:07
前半戦、打率3割超えで、2年連続首位打者も現実味を帯びてきた
「一緒に自主トレをやらせてもらっているのですが、松田さんは何年も試合に連続出場してきた選手ですし、どうしたら1年間試合に出場することができるのかと訊いたら、毎日試合前にウェイトをやっているって。じゃあそれを僕も真似をしてやってみようって。効果ですか? ここまで怪我もありませんし、いいコンディションで試合に挑めていますね」
プロ野球選手にとって資本となるフィジカルを日々整えて、ゲームに挑む。チームの成績も気になるが、佐野が最後までやりきった際、どれほどの数字を残すのかも興味深い。
オールスターで話を聞きたい選手とは
また今季はオールスターゲームに監督推薦で初出場が決まった。大活躍をした昨季はコロナ禍によりオールスターゲームは開催されず出場機会を失ったが、きっちり今季も数字を残し出場を決めたことに価値がある。
「本当、素直に嬉しいですよね。プロになったときには想像もできなかった場所ですし、自分自身びっくりしていますよ。けど、僕以上に家族のほうが驚いているかもしれませんね」
そう言うと佐野は笑顔を見せた。では、初のオールスターゲームで楽しみにしていることは何だろうか。
「やっぱりバッティングの話をするのが好きなので、他球団のいろんな人から話を訊けるのは嬉しいですよね。えっ、誰の話を? 広島の鈴木誠也選手ですかね。何年も高いレベルでやっているのはもちろん、同級生ですし僕が大学時代からプロで活躍している姿を見ていますから、ぜひ話を訊いてみたい」
昨年、キャプテンに就任してからというものシリアスな表情が目立つ佐野ではあるが、実際はユーモアに富んだ明るい選手である。選ばれし者が集うオールスターゲームと好きな打撃に関する会話。嬉しそうな表情をする佐野を見たのは久しぶりかもしれない。
オールスターゲームが行われる所沢と仙台の夜、DeNAの打撃陣を代表する“令和のバットマン”の打席にぜひ注目してもらいたい。