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2週間の隔離でも「乗せてもらえるなら行きます」ルメールが宝塚記念で感じた、クロノジェネシス“凱旋門賞”への確かな手応え
posted2021/07/18 06:00
text by
平松さとしSatoshi Hiramatsu
photograph by
Satoshi Hiramatsu
7月4日、サトノエルドール(牡5歳、美浦・国枝栄厩舎)に騎乗して巴賞を勝利したクリストフ・ルメール騎手。これが今年100勝目の勝利だった。
この100勝の中にはグランアレグリア(牝5歳、美浦・藤沢和雄厩舎)とのタッグで制したヴィクトリアマイル(GⅠ)など、4つのGⅠレースも含まれていた。先週の当コラムでは、ルメール騎手本人にそれらのおさらいをしていただいたが、今週は宝塚記念(GⅠ)でコンビを組み優勝したクロノジェネシス(牝5歳、栗東・斉藤崇史厩舎)について、語っていただこう。
ルメール騎手がクロノジェネシスの手綱を取るのは宝塚記念が初めてだった。同馬のデビュー以来、常にタッグを組んできた北村友一騎手が落馬をして大怪我を負い、休養を余儀なくされているため、お鉢が回ってきたのだ。
「1週前の調教で初めて跨り、やはり、良い馬だと感じました。グランプリをちぎって勝っている馬だけの事はあるという手応えを感じました」
「アーモンドアイ相手に差のない競馬をできるのだから」
また、自身が今まで相手にして戦ってきたレースの1つを思い起こし、改めてかなりの能力を感じたと続ける。
「去年の秋の天皇賞を、僕はアーモンドアイで勝たせてもらいました。その時、クロノジェネシスは3着だったけど、アーモンドアイのすぐ後ろまで追い上げて来ていました。アーモンドアイはGⅠを9回も勝つようなスペシャルホースです。そんな素晴らしい馬を相手にあそこまで差のない競馬を出来るのだから、彼女自身も素晴らしい馬なのは間違いないと感じたものです」